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2020年02月20日登録
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清張作品の題名は「黒の...」とか「霧の旗」・「波の塔」など「の」が多く使われている。
ぼんやり題名の特徴などを考えていたとき、その特徴を整理してみようと思い立った。
まさに蛇足的考察である!
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講演「小説と取材」 文藝春秋「文化講演会」より /オール讀物(1971・7)●蔵書『「松本清張の世界 文藝春秋10月臨時増刊号」1992年』
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・・・・・・・・・今東光さんは、どこの講演会でも、題名は「文学と人生」。・・・・・・・・・
・・・・・・・・・これだけハバが広ければ何をしゃべっても大丈夫。・・・・・・・・・
で、私も連載小説を頼まれまして半年ぐらい前、あるいは一年ぐらい前はまだ筋が出来ていない、
しかしだんだん締切りが切迫いたしまして、あと一ヵ月でよいいよ連載が始まる、という頃になりますと、
予告といいますか、次号からよいよ松本清張の連載が始まる、という予告を編集部でぶちますが、
その時、題名を出さなければならない。
しかしながらまだ筋ができておりませんから、題名を渡せるはずがありません。そこで私は抽象的な、
アブストラクトといいますか、題名をまず出して一ヵ月程命を延ばすことがございます。
これは、ほかの場所でも話したことですが、
たとえば、『波の塔』だとか『水の炎』だとかいうような題を出しておけば、
内容が推理小説であろうが、ロマン小説であろうがあるいは時代小説であろうが、
あと一ヵ月のほんとうの締切りまで時間がかせげるわけであります。・・・・・
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はやい話、清張は、あまり題名にはこだわっていなかったのか?
2003年11月24日
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![]() 2020年08月21日作成 |
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第一部(03/11/24〜06/04/23) | 第二部(08/07/13〜10/10/19) | 第三部(13/01/10〜 |
【「買う女」と「売る女」】 | 【空白...】 | 【泥炭地と泥炭層】 |
【ガラス・夕日・空/「城」】 | 【殺人】 | 【馬と馬】 |
【真贋・果実・証言・混声/「森」】 | 【疑/疑問の「疑」】 | 【一文字は多い】 |
【組み合わせ自由/「〜な○○」】 | 【影】 | 【一、二、三、】 |
【福神漬けのないカレー/「△△のない○○」】 | 【線】 | 【ずばり!『小説』】 |
【火のないところに煙は立たず/「火の・・・」】 | 【断】 | 【水に流して下さい】 |
【海砂利水魚の水行末.../「・・・水・・・」】 | 【色/赤.白.黄色】 | 【そこからみえるもの】 |
【神は紙にあらず.../「・・・神・・・」】 | 【ダバダバダ〜】 | |
【清張作火曜サスペンス劇場/「なぜ?一年半待てなのか!」】 | 【虚実の駆け引き】 | |
【事件です!!/「実録風小説?」】 | 【旋舞 舞・踊る人生】 | |
【花も華も踏み越えて/なぜか?「長編」なのです】 | 【川・河・革】 | |
【骨・・・コツコツと/「骨の三部作(山・地・石)?」】 | 【目と眼】 | |
【山・・・峠を越えました」】 | 【記憶】 | |
【ある、或る探検隊?」】 | ||
【かな、カナ、仮名、ひらがなの題】 | ||
【風と共に去りぬ!】 |
▼ページの最後▼
その壱 | 13/01/10 | 「泥炭地」 「泥炭層」●白鳥一雄 |
【泥炭地と泥炭層】 |
その弐 | 14/08/30 | 「馬を売る女」 「死んだ馬」 |
【馬と馬】 |
その参 | 14/12/21 | 「影」 「指」 「月」 「賞」 「声」 「点」 「鴉」 「顔」(短編:時代) 「葛」(短編:時代) 「蓆」(短編:時代) 「疵」 (短編:時代) 「灯」(短編/シリーズ) 「形」(短編/シリーズ) 「虎」(短編:時代/シリーズ) 「術」(短編:時代/シリーズ) 以上が短編 「紐」(中編/シリーズ) 「草」(中編) 「網」(長編/シリーズ) 「渦」(長編/シリーズ) |
【一文字は多い】 |
その四 | 15/03/21 | ●一(1) 「十万分の一の偶然」 「一年半待て」 「柳生一族」 「一九五二年日航機「撃墜」事件」 「交通事故死亡1名」(死の枝 第一話) ※1は、アラビア数字の1 ●二 「雨の二階」(絢爛たる流離 第五話) 「二つの声」(黒の様式 第四話) 「二人の真犯人」(ミステリーの系譜 第四話) 「二階」 「奥羽の二人」 「二代の殉死」 「二すじの道」 「一九五二年日航機「撃墜」事件」 ●三(参) 「三人の留守居役」(彩色江戸切絵図 第四話) 「三位入道」 「三味線」 「西連寺の参詣人」 |
【一、二、三、】 |
その五 | 17/03/15 | ●小説という名の小説 小説 3億円事件「米国保険会社内調査報告書」 小説帝銀事件 小説東京帝国大学 砂の審廷 小説東京裁判 ●シリーズ名=小説日本芸譚 (原題=日本芸譚) ★全12話 1.古田織部 2.世阿弥 3.千利休 4.運慶〔(株)文藝春秋=全集26(第一話)(1973/03/20)〕 運慶〔(株)光文社=青春の彷徨〕 5.鳥羽僧正 6.小堀遠州 7.写楽 8.本阿弥光悦(光悦) 9.葛飾北斎(北斎) 10.岩佐又兵衛 11.雪舟 12.止利仏師 |
【ずばり!『小説』】 |
その六 | 17/05/21 | 【火のないところに煙は立たず/「火の・・・」】だが 水で消したのか? 「水の・・・」は、意味不明で内容が不明 「水の肌」・「水の炎」 「題名に関する一考察」のきっかけでもあった...以下 ...私も連載小説を頼まれまして半年ぐらい前、あるいは 一年ぐらい前はまだ筋が出来ていない、 しかしだんだん締切りが切迫いたしまして、あと一ヵ月で よいいよ連載が始まる、という頃になりますと、 予告といいますか、次号からよいよ松本清張の連載が 始まる、という予告を編集部でぶちますが、 その時、題名を出さなければならない。 しかしながらまだ筋ができておりませんから、題名を 渡せるはずがありません。そこで私は抽象的な、 アブストラクトといいますか、題名をまず出して 一ヵ月程命を延ばすことがございます。 これは、ほかの場所でも話したことですが、 たとえば、『波の塔』だとか『水の炎』だとかいうような 題を出しておけば、内容が推理小説であろうが、ロマン小説 であろうがあるいは時代小説であろうが、あと一ヵ月の ほんとうの締切りまで時間がかせげるわけであります。・・・・・ 『水』も四文字熟語となると 「人間水域」・「陸行水行」 で、それなりの意味を持つ |
【水に流して下さい】 |
その七 | 20/02/20 | 『風景』 【数の風景】 【骨壺の風景】 【暗色調(ダークトーン)の中の風景】(未購入/96007) 2020年7月16日購入(7030)エッセイ 【数の風景】は、紹介作品として取り上げた。(第98回/2019年8月21日) 『数』が風景と言うか、背景に存在する。 【骨壺の風景】は、自叙伝的な作品らしい。研究作品に取り上げてみたい。 清張作品には、「私小説」や「自叙伝的」な作品はほとんどないが、 【骨壺の風景】や 【父系の指】は、その例外のようだ。その背景は「貧困」 |
【そこから見えるもの】 |
その八 | 20/04/21 | 『男と女』 タイトルに「男」とあると、その男が主人公ではないかと想像する。 主人公でも、犯人の場合もあるし、被害者の場合もある。 【駆ける男】 【影の車 第三話 薄化粧の男】 【死の枝 第五話 年下の男】 |
【ダバダバダ〜】 |
その九 | 20/06/21 | 『虚・実』 「虚」は、むなしく 「実」は、みもふたもない。 分かったようで分からない題である。 ●虚 【美の虚像】(原題=美の虚象) 【火の虚舟】 ●実 【果実のない森】(原題=黄色い杜) |
【虚実の駆け引き】 |
その十 | 20/08/21 | 『旋舞』 ■そもそも、『旋舞』 旋舞. (一般). 【せんぶ】とは、 旋回する舞い。? 仏教用語:セマー スーフィズム(イスラム神秘主義)のメウレウィー教団における修行の一つ。 スカート状の白い衣服をつけ、音楽に合わせて回転を続ける踊り。旋舞(せんぶ)。 ●旋舞 【翳った旋舞】 【暗い血の旋舞】 |
【旋舞 舞・踊る人生】 |
その十一 | 20/09/21 | 川・河・革 (川) 草の径 第二話 ネッカー川の影 私説・日本合戦譚 第二話 姉川の戦 無宿人別帳 第十二話 雨と川の音 徳川家康 細川幽斎 (河) 彩り河(上) (下) 赤い氷河期(上)(下) アムステルダム運河殺人事件 河西電気出張所 (革) 白と黒の革命 黒革の手帖(上) (下) |
【川・河・革】 |
その十二 | 20/11/21 | 『目と眼』 目は無かった ●眼... ■【眼の壁】【週刊読売】1957年(昭和32年)4月14日号〜12月29日号 初期の代表的長篇作品。 手形のパクリ事件を追う萩崎竜雄と友人の新聞記者。 ■ 【眼の気流】【オール讀物】1962年(昭和37年)3月号 短編だが比較的長い作品(約46800文字) ■ 【眼】(未購入/【文藝春秋】1988年5月) 未購入 【文藝春秋】1988年5月号なので、古本でもないかと探したが 見つけられなく入手を断念した。 題名では、三作品だが、書き出し、300文字前後で『眼』をキーワードよして検索すると驚くべき数が検索された。 『目』の検索でも『眼』以上の検索数だった。 眼(目)は、口ほどに物を言う。 小説を書く上では重要なキーワードなのだろう。 そのうち、『眼』で蛇足的に研究をしてみたい。 そのうちは、なかなかやってこないが... |
【目と眼】 |
その十三 | 21/02/21 | 記憶(入江の記憶・火の記憶) 記憶は鮮明だった。 【入江の記憶】(死の枝:第九話)蛇足的研究 作品No1112 【小説新潮】1967年(昭和42年)10月号 【火の記憶】(原題:記憶) 【小説公園】1953年(昭和28年)10月号 |
【記憶】 |