松本清張(1100)_眼の壁

題名 眼の壁
読み メノカベ
原題/改題/副題/備考  
本の題名 松本清張全集 2 眼の壁・絢爛たる流離【蔵書No0021】 映画
出版社 (株)文藝春秋
本のサイズ A5(普通)
初版&購入版.年月日 1971/06/20●初版
価格 800
発表雑誌/発表場所 「週刊読売」
作品発表 年月日 1957年(昭和32年)4月14日号〜12月29日号
コードNo 19570414-19571229
書き出し 六時を過ぎても、課長は席にもどってこなかった。専務の部屋に一時間前に行ったきりである。専務は営業部長をかねていたが、部屋はこの会計課とは別室になっていた。窓から射す光線は弱くなり、空には黄昏の蒼さが妙に澄んでいる。室内の照明は夜のものになろうとしていた。十人ばかりの課員は机の上に帳簿をひろげているが、それはたんに眺めているにすぎない。五時の定時をすぎて、ほかの課は二三人の影があるだけだった。この会計課のみが島のように取り残されて灯がついているのだが、どの顔も怠惰しかない。次長の萩崎竜雄は、これは課長の用事はもっと長くかかるな、と思った。それで課員たちの方へ、「課長は遅くなるようだから、もうしまいにしようか」と言った。待っていたように、皆は生気をとりもどして片づけはじめた。
作品分類 小説(長編) 233P×1000=233000
検索キーワード 昭和電業・手形詐欺・湯河原・パクリ屋・新興右翼・新聞記者・死亡時期・精神病院・薬品
誰が敵で誰が味方か。手形のパクリ事件を追う萩崎竜雄と友人の新聞記者。
パクリ事件の被害に遭った会社の顧問弁護士とその片腕の元警察の所員は殺される。
追い詰められたパクリ屋の黒幕は新興右翼のボス。最後はクローム硫酸の風呂に身を投げる。死の沸騰