松本清張(1037)_砂の器

題名 砂の器
読み スナノウツワ
原題/改題/副題/備考  
本の題名 松本清張全集 5 砂の器【蔵書No0046】 映像の世界【映画】
出版社 (株)文藝春秋
本のサイズ A5(普通)
初版&購入版.年月日 1971/09/20●初版
価格 880
発表雑誌/発表場所 「読売新聞・夕刊」
作品発表 年月日 1960年(昭和35年)5月17日〜1961年(昭和36年)4月20日
コードNo 19600517-19610420
書き出し 第一章トリスバーの客 国電蒲田駅の近くだった。間口の狭いトリスバーが一軒、窓に灯を映していた。十一時過ぎの蒲田駅界隈は、普通の商店がほとんど戸を入れ、スズラン灯の灯りだけが残っている。これから少し先に行くと、食べもの屋の多い横丁になって、小さなバーが軒をならべているが、そのバーだけはぽつんと、そこから離れていた。場末のバーらしく、内部はお粗末だった。店にはいると、すぐにカウンターが長く伸びていて、申しわけ程度にボックスが二つ片隅に置かれてあった。だが、今は、そこにはだれも客は掛けてなく、カウンターの前に、サラリーマンらしい男が三人と、同じ社の事務員らしい女が一人、横に並んで肘を突いていた。客はこの店のなじみらしく、若いバーテンや店の女の子を前に、いっしょに話をはずませていた。レコードが絶えず鳴っていたが、ジャズや流行歌ばかりで、女の子たちは、ときどき、それに合わせて調子を取ったり、歌に口を合わせたりしていた。
作品分類 小説(長編) 433P×1000=433000
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【帯】奇怪な連続殺人の謎に挑戦する本格推理編