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殺人

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清張作品の題名は「黒の...」とか「霧の旗」・「波の塔」など「の」が多く使われている。

ぼんやり題名の特徴などを考えていたと、きその特徴を整理してみようと思い立った。

まさに蛇足的考察である!


(再開/第二部)

No0B 08/09/15 ●殺人

テーマはズバリ「殺人」です。
高校殺人事件(原題=赤い月)」(1959年11月〜1961年3月)

殺人行おくのほそ道(上)」(1964年)

殺人行おくのほそ道(下)」(1964年)

夏夜の連続殺人事件」(1968年)

アムステルダム運河殺人事件」(1969年)

なぜか1960年代だけである。

「殺人」は清張的題名にふさわしくない...のだろう

即物的というか、「○○殺人事件シリーズ」なんて興ざめである。

「殺」では以下の通り
殺意
日本の黒い霧 第一話 下山国鉄総裁謀殺論
ある小官僚の抹殺
随筆 黒い手帖 二つの推理/スチュワーデス殺し事件
スチュワーデス殺し論
エッセイより 作家殺しの賞
再説・下山国鉄総裁謀殺論

これらのすべてが、1960年代以前の作品である。
「殺人」とあれば当然、殺人があるのであろうが、
紹介作品の「殺人事件と愛人」【完成登録】でも見られるように
清張作品における殺人事件は、紹介作品の半数程度である。
題名から直接的に内容が想像できる事は、好んでいなかったようだ。



2008年09月15日記