その
 

泥炭地/泥炭層

その

清張作品の題名は「黒の...」とか「霧の旗」・「波の塔」など「の」が多く使われている。

ぼんやり題名の特徴などを考えていたと、きその特徴を整理してみようと思い立った。

まさに蛇足的考察である!


(第三部)

その壱 13/01/11 ●泥炭地/泥炭層
「自伝的作品? ●宮部みゆきセレクション(戦い続けた男の素顔)松本清張傑作選に「泥炭地」が登場
「泥炭層」って何だ!(●人物日本史(時代小説大全集6)_新潮社編)を入手。
泥炭地」『文學界』1989年(平成1年)3月
泥炭層」●白鳥一雄『別冊文藝春秋94』1965年(昭和40年)12月
泥炭層」が載っている『時代小説全集』が奇妙な本で「人物日本史(昭和)」、登場する作家が、有馬頼義、
井出孫六、尾崎秀樹、梶山孝之、加太こうじ、小林秀雄、五味康祐、佐木隆三城山三郎....
取り上げられた人物が、東条英機、古橋広之進、近衛文麿、黒澤明、力道山、吉田茂、長嶋茂雄、田中角栄、
山下奉文....(作家と作品順はおなじ/松本清張は白鳥一雄と言うわけです)

泥炭地」は「河西電気出張所」にそっくりなのです。河西電気は「河東電気」で登場。
着地地点は違うが、清張の自伝的作品という意味では同じ内容と言っても良い。

では
泥炭層」は副題のような感じで「白鳥一雄」となっている。
「白鳥一雄」とは
1952年1月21日午後7時30分頃、北海道札幌市南6条西16丁目の路上で、札幌市警察の
白鳥一雄警部が自転車で帰宅途中、併走した自転車に乗っていた犯人に射殺された。犯人は逃走した。
所謂「白鳥事件」である。1965年の作品です。
清張には「日本の黒い霧」
四話.北の疑惑−−白鳥事件白鳥事件文藝春秋4月号1960年(昭和35年)
があり作品の関係は不明である。
24年後に『泥炭』と言う名を冠して作品を発表した経過も不明です。

共通点は北海道や九州は『泥炭』の産出地です。(以下参考)
>泥炭土壌は主に北海道、東北地方、および九州地方に広く分布する。
>本土壌は自然堤防や砂丘などの後背湿地、山麗や山間の低地など、排水不良の窪地状地形に
>発達したものが多い。
>泥炭土壌は主に北海道では水田や牧草地として、本州では水田として利用されている。



『泥炭』とは

主に低気温地域の沼地で、植物遺骸が十分分解されずに堆積して形成される。熱帯地域でも木質遺骸による
泥炭(トロピカルピートと呼ばれる)が形成されることもある。つまり、いずれも植物遺骸などの有機物の堆積する
速度が、堆積した場所にいる微生物が有機物を分解する速度を上回った時に泥炭が形成されるものである。
泥炭は石炭の成長過程の最初の段階にあると考えられているもので、炭素の含有率が低く(不純物が多く)、
含水量も多いという品質の悪い燃料であるため、日本では工業用燃料としての需要は少ないが、戦争末期には
貴重な燃料として使われた 【出典:ウィキペディア】



2013年01月11日記