(原題=風炎)
題名 | 殺人行おくのほそ道(上) | |
読み | サツジンコウオクノホソミチ_1(ジョウ) | |
原題/改題/副題/備考 | (原題=風炎) 「殺人行おくのほそ道(上)」 「殺人行おくのほそ道(下)」 |
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本の題名 | 殺人行おくのほそ道(上)■【蔵書No0050】 | |
出版社 | (株)講談社 | |
本のサイズ | 新書(KODANSHANOVELS) | |
初版&購入版.年月日 | 1982/05/20●初版 | |
価格 | 580 | |
発表雑誌/発表場所 | 「ヤングレディ」 | |
作品発表 年月日 | 1964年(昭和39年)7月号6日号〜1965年(昭和40年)8月23日号 | |
コードNo | 19640706-19650823 | |
書き出し | 倉田麻佐子に一つの記憶がある。−−−彼女がまだ大学の二年生だったから、今から五年前に当たる。叔父の芦名信雄といっしょに仙台から山形を回ったことがあった。あれは懐かしい旅だった。「麻佐子」渋谷の家に遊びに行ったとき叔父は云った。「来月は飛び石連休があるね」五月の初めは暦の上でそうなっている。「何か予定があるかい?」信雄は癖の、すぼめるような眼つきをした。長身だが痩せていた。年齢より老けて見えるのも丈夫でない証拠である。「別に決めてないけど」そのゴールデン・ウイークは麻佐子も年の初めから楽しみにしていた。その年の五月は祭日と日曜とが一日おきにあり、これに土曜日が加わっている。「もうとっくに決まっているかと思った」麻佐子は、前から、その連休をどう埋めようかと考えていないではなかった。むしろ思案に過ぎて、決まらなかったといえる。多勢の友達と相談したのがいけなかった。のかもしれない。衆議まちまちで、結局、宙ぶらりんの恰好になっていた。 | |
作品分類 | 小説(長編) | 423P×780=329940(205P+218P) |
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【カバー】銀座で洋裁店を経営する美しい叔母は、倉田麻佐子の自慢だった。ある時、麻佐子は、叔母が叔父の山林を、叔父に内緒で売った事を知り愕然とする。密かにその謎を探る彼女は、その山林売買の仲介をした海野がタクシーにはねられて死んだ事を知る。叔母はなぜ金に困っているのか。海野の死は・・・・・・連続殺人事件の始まりだ。 |