松本清張_雑草群落(下)(改題)

(原題=風圧)

題名 雑草群落(下)
読み ザッソウグンラク_2(ゲ)
原題/改題/副題/備考 (原題=風圧)
雑草群落(上)
雑草群落(下)
本の題名 雑草群落(下)【蔵書No0053】
出版社 (株)光文社
本のサイズ 新書(KAPPANOVELS)
初版&購入版.年月日 1979/10/25●初版
価格 630
発表雑誌/発表場所 「東京新聞」
作品発表 年月日 1965年(昭和40年)6月号18日号〜1966年(昭和41年)11月7日号
コードNo 19650618-19661107
書き出し 和子から庄平に電話がかかってきたのは、牧村憲一に会ってから六日目だった。「ずいぶん久しぶりみたいね」店の者が離れているときなので、庄平も話を聞くのに都合がよかった。「いろいろ忙しくてな」あれから庄平は和子のもとへ出かける余裕がなかったのだ。「そうそう、この前はご馳走さま」和子は思いだしたようにいった。「それからケンちゃんと会ってくださったそうで、ケンちゃんもとても喜んでいると喜久子さんが言ってたわ」「絵を頼んだが、描いているだろうか?」「ええ。喜久子さんがその絵をさっきわたしのところに届けたわ」「えっ、もう出来たのか?」庄平はおどろいた。相変わらず牧村憲一の仕事は速い。もっとも、この前はたった三日で出来たのだ。今度は憲一にいろいろと注文をつけたし、もっと慎重にと言ったから、一週間以上はかかるものと思っていた。「ねえ、絵を見にきてよ」和子は積極的だった。大阪行きであれほど渋っていたのに、声まで明るいのである。
作品分類 小説(長編) 522P×780=407160(258P+264P)
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【カバー】高尾庄平は、息子の健吉と古美術商を営んでいる。古美術に趣味のある明和製薬の村上社長の寵を得ようと画策していたが、自分の世話している和子が村上の隠し子であることを知って驚く。和子は村上を嫌っていたが、とにかく庄平のために村上に近づく仲介をしてくれた。庄平は村上の謡の師匠・倉田と、自伝の代筆者・日下部の二人に会う。二人の注文は肉筆浮世絵という。とても庄平の手に入らぬものだったが、商売がたきの駒井竜古堂への対抗上、和子の知人の男友達の若い画家を、利用することにした・・・・・・(上巻あらすじ)