題名 | 一年半待て | |
読み | イチネンハンマテ | |
原題/改題/副題/備考 | ||
本の題名 | 松本清張全集 36 地方紙を買う女・短編2■【蔵書No0086】 | |
出版社 | (株)文藝春秋 | |
本のサイズ | A5(普通) | |
初版&購入版.年月日 | 1973/2/20●初版 | |
価格 | 880 | |
発表雑誌/発表場所 | 「別冊週刊朝日」 | |
作品発表 年月日 | 1957年(昭和32年)4月号 | |
コードNo | 19570400-00000000 | |
書き出し | まず、事件のことから書く。被告は、須村さと子という名で、二十九歳であった。罪名は、夫殺しである。さと子は、戦時中、××女専を出た。卒業するとある会社の社員となった。戦争中はどの会社も男が召集されて不足だったので、代用に女の子を大量に入社させた時期がある。終戦になると、兵隊に行った男たちが、ぼつぼつ帰ってきて、代用の女子社員はだんだん要らなくなった。二年後には、戦時中の雇傭した女たちは、一斉に退社させられた。須村さと子もその一人である。しかし彼女は、その社に居る間に、職場で好きになった男がいたので、直ちに結婚した。それが須村要吉である。彼女より三つ年上だった。彼は中学(旧制)しか出ていないので、女専出のさと子に憧れのようなものをもち、彼より求愛したのであった。この一事でも分かるように、どこか気の弱い青年だった。さと子は、また彼のその心に惹かれた。 | |
作品分類 | 小説(短編) | 15P×1000=15000 |
検索キーワード | 生命保険・ダム工事現場・暴力・無責任な評論家・正当防衛・執行猶予・情状酌量・夫婦生活の拒絶 |