松本清張(1036)_点と線

題名 点と線
読み テントセン
原題/改題/副題/備考  
本の題名 松本清張全集 1 点と線・時間の習俗【蔵書No0022】 映画 映像の世界【TV】
出版社 (株)文藝春秋
本のサイズ A5(普通)
初版&購入版.年月日 1971/04/20●初版
価格 800
発表雑誌/発表場所 「旅」
作品発表 年月日 1957年(昭和32年)2月号〜1958年(昭和33年)1月号
コードNo 19570200-19580100
書き出し 安田辰郎は、一月一三日の夜、赤坂の割烹料亭「小雪」に一人の客を招待した。客の正体は、某省のある部長である。安田辰郎は、機械工具商安田商会を経営している。この会社はここ数年に伸びてきた。官庁方面の納入が多く、それで伸びてきたといわれている。だから、こういう身分の客を、たびたび「小雪」に招待した。安田は、よくこの店を使う。この界隈では一流とはいえないが、それだけ肩が張らなくて落ちつくという。しかし座敷にでる女中は、さすがに粒が揃っていた。安田はここではいい客で通っていた。むろん、金の使い方はあらい。それは彼の「資本」であると自分でも言っていた。客はそういう計算に載る人びとばかりであった。もっとも、彼はどんなに女中たちと親しくなっても、あまり自分の招待した客の身分をもらしたことはなかった。
作品分類 小説(長編) 109P×1000=109000
検索キーワード 機械工具商・香椎海岸・汚職・女中・心中・東京駅・時刻表・課長補佐・領収書・出入り業者・赤坂の料亭