(原題=東経一三九度線)
題名 | 東経139度線 | |
読み | トウケイ139ドセン | |
原題/改題/副題/備考 | (原題=東経一三九度線) | |
本の題名 | 巨人の磯■【蔵書No0031】 | |
出版社 | (株)新潮社 | |
本のサイズ | A5(普通) | |
初版&購入版.年月日 | 1973/07/20●4版1974/09/30 | |
価格 | 700 | |
発表雑誌/発表場所 | 「小説新潮」 | |
作品発表 年月日 | 1973年(昭和48年)2月号 | |
コードNo | 19730200-00000000 | |
書き出し | 内閣の改造が行われて文部政務次官に群馬県第×選出代議士の吉良栄助が就任した。当選三回、三十九歳である。東京のP大学文学部国史科卒だから、政治家としては毛色の変わったほうだった。当選三回目で政務次官にありついたのは、吉良栄助が派閥の親分に対して当選以来忠勤を励んだせいだった。ボスは党内の主流派である。政務次官というのはわが国官庁機構の上では昔から盲腸的存在である。あってもなくてもいい。これを創ったのは戦前だが、要するに代議士の肩書きに虚栄心を付加する程度である。ある派閥の親分が忠勤を励んでくれた乾分に、君もゆくゆくは大臣じゃから今のうちに官僚操縦法をおぼえとくほうがよかろう、というようなことを云って論功行賞の具にする。当人は感激であるが、古来官僚というものは面従腹背の徒が多く、大臣といえども気に入らなければこれに対して極めて丁重な抵抗をする。 | |
作品分類 | 小説(短編) | 58P×580=33640 |
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