題名 | 松本清張社会評論集 U 裁判にゆらぐ人権 |
読み | マツモトセイチョウシャカイヒョウロンシュウ 02 サイバンニユラグジンケン |
原題/改題/副題/備考 | T 「かなしき家の長たち」 「汚職の中の女」 「霧の中の教科書」 「わが政治的直言」 「汚職日本の病根」 「日蓮と社会背景」 「「檄」と二・二六との近似」 「「示談」への疑惑」 「世事と憲法(憲法公布二十五周年記念京都府民の集いでの講演)」■講演■ 「改悪の道は悲惨へ続く(「生かそう憲法二十五周年のつどい」の講演)」■講演■ 「税金に異議あり(犠牲の公平の要求)」 「「仲介」者の立場について」 U 「”黒い霧”は晴れたか(松川判決を傍聴して)」 「事件と政治的ふんい気」 「裁判にゆらぐ人権」 「松川裁判と広津和郎」 「下山事件「自殺論」について」 「司法権の独立と政治(「平賀書簡」訴追委決定をめぐって)」 「カンか科学か(機密文書「下山事件捜査報告」を読んで)」 V 「ハノイはどう考えているか」 「北ベトナム古代文化の旅」 「ハノイ再訪」 |
本の題名 | 松本清張社会評論集■【蔵書No0178】 |
出版社 | (株)新日本出版社 |
本のサイズ | A5(普通) |
初版&購入版.年月日 | 1976/08/30●初版 |
価格 | 980 |
発表雑誌/発表場所 | 「潮」 |
作品発表 年月日 | 1964年(昭和39年)1月 |
コードNo | 19640100-00000000 |
書き出し | 菊池寛の初期の作品に「若杉裁判長」というのがある。筋の概略をいうと、クリスチャンの若杉裁判長はそのヒューマニスチックな人格から、罪人に対する判決の量刑が極めて軽かった。それは、ときには課刑が寛大に失するという非難がないでもなかったほどだった。ところが、或る晩、若杉さんの家に泥棒が入って来た。その音に目をさました彼は、そっと音のした場所に行ってみると、闇の中に頑丈な一人の男が立っているのを発見した。若杉さんは、今まで被告箱の中にかしこまっているおとなしい窃盗や、強盗や、殺人犯なら幾人見たか分からなかった。大抵はぺこぺこ頭を下げて神妙に縮み上がっている男ばかりであったが、いま若杉さんの前に立っている盗賊は、そういうおとなしい人間ではなく、見つけられたからは居直ってやろうという構えがありありと見えていた。 |
作品分類 | 社会評論 |
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