松本清張_松本清張社会評論集 T わが政治的直言

題名 松本清張社会評論集 T 霧の中の教科書
読み マツモトセイチョウシャカイヒョウロンシュウ 01 ワガセイジテキチョクゲン
原題/改題/副題/備考 T  「かなしき家の長たち
   「
汚職の中の女
   「
霧の中の教科書
   わが政治的直言
   「汚職日本の病根
   「
日蓮と社会背景
   「
「檄」と二・二六との近似
   「
「示談」への疑惑
   「
世事と憲法(憲法公布二十五周年記念京都府民の集いでの講演)」■講演■
   「
改悪の道は悲惨へ続く(「生かそう憲法二十五周年のつどい」の講演)」■講演■
   「
税金に異議あり(犠牲の公平の要求)
   「
「仲介」者の立場について
U  「
”黒い霧”は晴れたか(松川判決を傍聴して)
   「
事件と政治的ふんい気
   「
裁判にゆらぐ人権
   「
松川裁判と広津和郎
   「
下山事件「自殺論」について
   「
司法権の独立と政治(「平賀書簡」訴追委決定をめぐって)
   「
カンか科学か(機密文書「下山事件捜査報告」を読んで)
V  「
ハノイはどう考えているか
   「
北ベトナム古代文化の旅
   「
ハノイ再訪
本の題名 松本清張社会評論集【蔵書No0178】
出版社 (株)新日本出版社
本のサイズ A5(普通)
初版&購入版.年月日 1976/08/30●初版
価格 980
発表雑誌/発表場所 「東京新聞・夕刊」
作品発表 年月日 1968年(昭和43年)6月6日
コードNo 19680606-00000000
書き出し 政治の現実をまざまざと見せつけられたのは、この前政府が発表した政治資金規制法改正案である。周知のように、これは前年〔一九六七年〕に騒がれた黒い霧問題で世論が政党と献金の関係を批判したため、佐藤首相が政治資金の新しい規制を審議会に委嘱したときに発している。当時首相は審議会の答申には小骨一本抜かないと高言したが、審議会の答申案は中間の自民党方面からの働きかけによって当初の意気込みからずっと後退したものになった。ところが、それすら政府・自民党には気に入らず、今度は献金の顔はほとんど無条件にひとしい青空制度にし、しかも、その献金には課税しないというヤクザのように居直った政府案を発表した。これは今国会に提出が間に合わないことを前提としたもので、いうなれば成立の見込みがないだけに、逆に改悪案を国民に見せびらかし、こういうことになるよりせめて現制度のほうがましだという次善の観念を国民に持たせ、もって現状維持を図ろうとしたものである。答申
作品分類 社会評論
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