題名 | 松本清張社会評論集 T 汚職の中の女 |
読み | マツモトセイチョウシャカイヒョウロンシュウ 01 オショクノナカノオンナ |
原題/改題/副題/備考 | T 「かなしき家の長たち」 「汚職の中の女」 「霧の中の教科書」 「わが政治的直言」 「汚職日本の病根」 「日蓮と社会背景」 「「檄」と二・二六との近似」 「「示談」への疑惑」 「世事と憲法(憲法公布二十五周年記念京都府民の集いでの講演)」■講演■ 「改悪の道は悲惨へ続く(「生かそう憲法二十五周年のつどい」の講演)」■講演■ 「税金に異議あり(犠牲の公平の要求)」 「「仲介」者の立場について」 U 「”黒い霧”は晴れたか(松川判決を傍聴して)」 「事件と政治的ふんい気」 「裁判にゆらぐ人権」 「松川裁判と広津和郎」 「下山事件「自殺論」について」 「司法権の独立と政治(「平賀書簡」訴追委決定をめぐって)」 「カンか科学か(機密文書「下山事件捜査報告」を読んで)」 V 「ハノイはどう考えているか」 「北ベトナム古代文化の旅」 「ハノイ再訪」 |
本の題名 | 松本清張社会評論集■【蔵書No0178】 |
出版社 | (株)新日本出版社 |
本のサイズ | A5(普通) |
初版&購入版.年月日 | 1976/08/30●初版 |
価格 | 980 |
発表雑誌/発表場所 | 「婦人公論」 |
作品発表 年月日 | 1961年(昭和36年)12月号 |
コードNo | 19611200-00000000 |
書き出し | 私の小説に「或る小官僚の抹殺」というのがある。これは実際にあった事件をモチーフとして書いたもので、内容は、若干の空想を入れただけで、ほとんど当時の記録に拠っている。昭和二十八年の春、ドミニカ輸入砂糖の割当問題に絡んだ汚職事件が起って当時の農林省食糧庁業務第二部食品課長長沢武氏(当時四二歳)が自殺した。国内の砂糖は、その約八割を輸入で賄っているが、この原糖の割当には農林省が実権を握っている。砂糖は台所に直結していて、その輸入の高によっては値段も違ってくるほど国民生活に密接なものだが、同時に、その割当加減によっては砂糖会社はボロ儲けする。そもそもこのような官僚制度が汚職を起こしやすい要因を持っているのだ。昔から歴代内閣や政党では、「砂糖」利権が文字通り甘い汁となっている。 |
作品分類 | 社会評論 |
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