松本清張_昭和史発掘 第七話 「満州某重大事件」

〔(株)文藝春秋=昭和史発掘(全13巻)(1974/12/30):【昭和史発掘(3)「満州某重大事件」】〕

題名 昭和史発掘 第七話 「満州某重大事件」
読み ショウワシハックツ ダイ07ワ 「マンシュウボウジュウダイジケン」
原題/改題/副題/備考 シリーズ名=昭和史発掘●全20話

 1.陸軍機密費問題〔昭和史発掘1〕
 2.石田検事の怪死〔昭和史発掘1〕
   
石田検事の怪死〔全集32〕
 3.
朴烈大逆事件〔昭和史発掘1〕
   
朴烈大逆事件〔全集32〕
 4.
芥川龍之介の死〔昭和史発掘2〕
   
芥川龍之介の死〔全集32〕
 5.
北原二等卒の直訴〔昭和史発掘2〕
   
北原二等卒の直訴〔全集32〕
 6.
三・十五共産党事件〔昭和史発掘2〕
   
三・十五共産党事件〔全集32〕
 
7.「満州某重大事件」〔昭和史発掘3〕
 8.
佐分利公使の怪死〔昭和史発掘3〕
   
佐分利公使の怪死〔全集32〕
 9.
潤一郎と春夫〔昭和史発掘3〕
   
潤一郎と春夫〔全集32〕
10.
天理研究会事件〔昭和史発掘4〕
   
天理研究会事件〔全集32〕
11.
『桜会』の野望〔昭和史発掘4〕
12.
五・十五事件〔昭和史発掘4〕
13.
スパイ”M”の謀略〔昭和史発掘5〕
   
スパイ”M”の謀略〔全集32〕
14.
小林多喜二の死〔昭和史発掘5〕
15.
京都大学の墓碑銘〔昭和史発掘6〕
16.
政治の妖雲・穏田の行者
〔対談:昭和史発掘1〕
17.
天皇機関説〔昭和史発掘6〕
18.
「お鯉」事件〔対談:昭和史発掘1〕
19.
永田鉄山刺殺(陸軍士官学校事件)
〔昭和史発掘6〕
20.二・二十六事件〔昭和史発掘7〜13〕
   1.
相沢事件軍閥の暗闘
   2.
相沢公判北、西田と青年将校運動
   3.
安藤大尉と山口大尉二月二十五日夜
   4.
襲撃「諸子ノ行動」
   5.
占拠と戒厳令奉勅命令崩壊
   6.
特設軍法会議秘密審理
   7.
判決終章
●全13巻〔昭和史発掘=(株)文藝春秋〕
 1.
陸軍機密費問題
   
石田検事の怪死
   
朴烈大逆事件
 2.
芥川龍之介の死
   
北原二等卒の直訴
   
三・十五共産党事件
 3.「満州某重大事件」
   佐分利公使の怪死
   
潤一郎と春夫
 4.
天理研究会事件
   
『桜会』の野望
   
五・十五事件
 5.
スパイ”M”の謀略
   
小林多喜二の死
 6.
京都大学の墓碑銘
   
天皇機関説
   
陸軍士官学校事件
 7.二・二十六事件 一
   
相沢事件
   
軍閥の暗闘
 8.二・二十六事件 二
   
相沢公判
   
北、西田と青年将校運動
 9.二・二十六事件 三
   
安藤大尉と山口大尉
   
二月二十五日夜
10.二・二十六事件 四
   
襲撃
   
「諸子ノ行動」
11.二・二十六事件 五
   
占拠と戒厳令
   
奉勅命令
   
崩壊
12.二・二十六事件 六
   
特設軍法会議
   
秘密審理
13.二・二十六事件 七
   
判決
   
終章
本の題名 昭和史発掘 3【蔵書No0123】
出版社 文藝春秋
本のサイズ A5(普通)
初版&購入版.年月日 1974/08/25●26版
価格 750
発表雑誌/発表場所 「週刊文春」
作品発表 年月日 1965年(昭和40年)5月10日号〜6月21日号
コードNo 19650510-19650621
書き出し 「満州某重大事件」といっても、別に秘密なことではない。昭和三年六月四日の暁に、当時、北京にいて大元帥を称していた張作霖が満州に引揚げる際、その乗用列車が爆破されて惨死した事件を称すのである。事件の内容は、すでに知られていることだが、詳しいことはあとにして、まずその爆死の模様から簡単にふれてみる。張作霖の乗った特別列車が、北京から天津、山海関を経て皇姑屯駅をすぎ、まさに奉天(瀋陽)駅に入ろうとして京奉線と満鉄線の交差点にさしかかったのは、四日の午前五時二十分すぎだった。張作霖は第八日輌目に乗っていた。奉天も間近くなったので、彼はすでに寝台から起き上がって、出迎えのため山海関から乗ってきた黒竜江省督弁の呉俊陞とさし向かいで茶を喫んでいた。突然の爆発は後部三輌目から起こった。前部六輌まで転覆したが、張作霖は血まみれになって投げ出され、呉俊陞は即死した。駆けつけた側近たちによって、すぐに城内の自邸に運ばれた張は、午前十時ごろ、息を引きとった。
作品分類 ノンフィクション(短編/シリーズ) 87P×510=44370
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