題名A | 昭和史発掘 第六話 三・十五共産党検挙 | |
読み | ショウワシハックツ ダイ06ワ 三・十五キョウサントウケンキョ | |
原題/改題/副題/備考 | 【重復】〔(株)文藝春秋=昭和史発掘1〕 | |
●シリーズ名=昭和史発掘●全20話 1.陸軍機密費問題〔昭和史発掘1〕 2.石田検事の怪死〔昭和史発掘1〕 石田検事の怪死〔全集32〕 3.朴烈大逆事件〔昭和史発掘1〕 朴烈大逆事件〔全集32〕 4.芥川龍之介の死〔昭和史発掘2〕 芥川龍之介の死〔全集32〕 5.北原二等卒の直訴〔昭和史発掘2〕 北原二等卒の直訴〔全集32〕 6.三・十五共産党事件〔昭和史発掘2〕 三・十五共産党事件〔全集32〕 7.「満州某重大事件」〔昭和史発掘3〕 8.佐分利公使の怪死〔昭和史発掘3〕 佐分利公使の怪死〔全集32〕 9.潤一郎と春夫〔昭和史発掘3〕 潤一郎と春夫〔全集32〕 10.天理研究会事件〔昭和史発掘4〕 天理研究会事件〔全集32〕 11.『桜会』の野望〔昭和史発掘4〕 12.五・十五事件〔昭和史発掘4〕 13.スパイ”M”の謀略〔昭和史発掘5〕 スパイ”M”の謀略〔全集32〕 14.小林多喜二の死〔昭和史発掘5〕 15.京都大学の墓碑銘〔昭和史発掘6〕 16.政治の妖雲・穏田の行者 〔対談:昭和史発掘1〕 17.天皇機関説〔昭和史発掘6〕 18. 「お鯉」事件〔対談:昭和史発掘1〕 19.永田鉄山刺殺(陸軍士官学校事件) 〔昭和史発掘6〕 20.二・二十六事件〔昭和史発掘7〜13〕 1.相沢事件/軍閥の暗闘 2.相沢公判/ 北、西田と青年将校運動 3.安藤大尉と山口大尉/二月二十五日夜 4.襲撃/「諸子ノ行動」 5.占拠と戒厳令/奉勅命令/崩壊 6.特設軍法会議/秘密審理 7.判決/終章 |
●全集(全9話) 1.石田検事の怪死 2.朴烈大逆事件 3.芥川龍之介の死 4.北原二等卒の直訴 5.三・十五共産党事件 6.佐分利公使の怪死 7.潤一郎と春夫 8.天理研究会事件 9.スパイ”M”の謀略 |
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本の題名 | 松本清張全集 32 昭和史発掘■【蔵書No0121】 | |
出版社 | 文藝春秋 | |
本のサイズ | A5(普通) | |
初版&購入版.年月日 | 1974/07/05●2版 | |
価格 | 1200 | |
発表雑誌/発表場所 | 「週刊文春」 | |
作品発表 年月日 | 1965年(昭和40年)3月8日号〜5月3日号 | |
コードNo | 19650308-19650503 | |
書き出し | 昭和二年八月半ばの午下がりのことである。警視庁特高労働係の一室は、係の多くが出払い、広い事務室はがらんとしていた。当時の警視庁は震災でやられ、馬場先門を皇居に向かって入ったすぐ右側の濠端沿いに、いくつかのバラックを建てて仮庁舎としていた。うだるようなむし暑いその部屋には、特高課長の纐纈弥三と、次席警部の毛利基と、ほか三,四人の課員がいるだけだった。そのけだるい単調な中で事務室の片隅にある電話が鳴った。毛利警部がのそりと席から起って受話器をはずすと、「毛利警部さんですか。最近、東北地方の子供の出来る温泉で重要会議があったという噂があるが、知っていますか?」と男の声が告げて、そのまま切れた。毛利は、かねてから日本共産党の再建運動が秘密裡に進められているとの情報を耳にしていた、いまの電話の告げた需要会議とは、その方面だと直感した。−−と纐纈は回想して書いている。 | |
作品分類 | ノンフィクション(中編/シリーズ) | |
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