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色/赤.白.黄色

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清張作品の題名は「黒の...」とか「霧の旗」・「波の塔」など「の」が多く使われている。

ぼんやり題名の特徴などを考えていたと、きその特徴を整理してみようと思い立った。

まさに蛇足的考察である!


(第二部)

No0G 10/09/19 ●色/赤.白.黄色
「色/赤.白.黄色」。ならんだならんだ赤白黄色...この歌2番3番の歌詞は余り知られていない。
さいた さいた
チューリップの花が
ならんだ ならんだ
あか しろ きいろ
どの花見ても
きれいだな

清張の色と言えば何と言っても「黒」です。
青(蒼)もあります。今回確認して解ったのですが「
」が意外に多いのです。

赤いくじ(原題=赤い籤)「オール讀物」1955年(昭和30年)5月号
無宿人別帳 第九話 赤猫」「オール讀物」1958年(昭和33年)5月号
高校殺人事件 (原題=赤い月)「高校コース」1959年(昭和34年)11月号〜1961年(昭和36年)3月号
赤い氷河期」「週間新潮」1988年(昭和63年)77日号〜1989年(平成元年)39日号
それぞれ内容は多様です。「
赤い氷河期」が飛び抜けて新しくて、内容も「エイズ」と言う新しい内容です。


」は「黒」についで多い。「空白」を入れるとかなりの数になる。
※「白」は空白を除く(一度「空白」で考察)

白梅の香」「キング」時代小説特集1955年(昭和30年)6月号
白い闇」「小説新潮」1957年(昭和32年)8月号
紅い白猫」「マドモアゼル」1961年(昭和36年)7月号〜1962年(昭和37年)12月号
象の白い脚(原題=象と蟻)「別冊文藝春秋」1969年(昭和44年)8月号〜1970年(昭和45年)8月号
白の謀略(未購入)『別冊文藝春秋139』1977年3月
白と黒の革命」「文藝春秋」1979年(昭和54年)6月号〜1979年(昭和54年)12月号
白い影(未購入)『ミセス』1981年1月〜1984年3月休載

白梅の香」だけが時代物、他は政治的色彩が強い、「白い闇」はタイトルとは対照的に「石炭商」の話。

以下はノンフィクション、タイトルとしての意味はない
鹿地亘事件(原題=「白公館の秘密(【日本の黒い霧】第九話) 「文藝春秋」 1960年(昭和35年)9月号
白い絵本半生の記(原題=回想的自叙伝)「文藝」1963年(昭和38年)8月号〜1964年(昭和39年)1月号
随筆 黒い手帖 二つの推理/「下山事件白書」の謎」??
日本の黒い霧 第四話 白鳥事件(原題=北の疑惑−−白鳥事件)「文藝春秋」1960年(昭和35年)4月号
白鳥事件」裁判の謎」「中央公論」1964年(昭和39年)1月号


黄色」は2作品のみ。
どちらも改題されている。それも、改題されて「
黄色」と改題されて全く変更されている。
原題が「黒い風土」、なぜ「黄色」になったのだろう?

黄色い風土(改題)(原題=黒い風土)「北海道新聞」1959年(昭和34年)522日〜1960年(昭和35年)87
花実のない森(原題=黄色い杜「婦人画報」1962年(昭和37年)9月号〜1963年(昭和38年)8月号



2010年09月19日記