題名 | エッセイより 灰色の皺 |
読み | エッセイヨリ ハイイロノシワ |
原題/改題/副題/備考 | 1.「学歴の克服」(重複) 2.「実感的人生論」 3.「ほんとうの教育者はと問われて」 4.「碑の砂」(重複) 5.「「西郷札」のころ」 6.「作家殺しの賞」 7.「この10年」 8.「回想「酸素テントの中の格闘」」 9.「ヨーロッパ20日コースをゆく」●《改題=はじめてのヨーロッパ》 10.「"地の塩"地帯をゆく」 11.「ハバナへの短い旅」 12.「暑い国のスケッチ」 13.「南北であった女」 14.「瑠璃碗記」(重複) 15.「私のくずかご」 16.「占領「鹿鳴館」の女たち」 17.「政治と税金」 18.「現代のヒズミ−税金」 19.「小説でない「黒い霧」」 20.「政治家の税金」 21.「新権力論」 22.「「政治」とよど号」 23.「推理小説の読者」(原題=推理小説時代)(重複A) 24.「日本の推理小説」(原題=推理小説独言) (重複A) 25.「推理小説の発想/小説と素材」 (重複A) 26.「推理小説の発想/創作ノート」 (重複A) 27.「私の黒い霧」(病床推理文学随想) 28.「推理小説の題材」(講演) 29.「灰色の皺」 30.「私の小説作法」(重複) 31.「小説に「中間」はない」 32.「朝の新聞」 33.「小説のなかの「私」への疑問」 34.「大岡昇平氏のロマンチックな裁断」 35.「文壇小説の陥没」 36.「劉生晩期」●《改題=岸田劉生晩景》(重複) |
本の題名 | 松本清張全集 34 半生の記・ハノイで見たこと・エッセイより■【蔵書No0105】 |
出版社 | (株)文藝春秋 |
本のサイズ | A5(普通) |
初版&購入版.年月日 | 1974/02/20●初版 |
価格 | 880 |
発表雑誌/発表場所 | 「オール讀物」 |
作品発表 年月日 | 1971年(昭和46年)5月号 |
コードNo | 19710500-00000000 |
書き出し | 灰色の皺は、エルキュール・ポワロの『灰色の脳髄』を真似て、苦しまぎれにこの題としたのが、ポワロの脳味噌の働きは、作者クリスティの脳味噌の活動だったことはもちろんである。ある系列の推理小説には、「何という神の如き明察であろう」と作者が推薦する名探偵が登場するが、これは作者の脳味噌の働きを誇示していて微笑ましい。人間の脳味噌はだれでも灰色がかった白さをしているように思われるが、実際は頭蓋骨を開いたとき、それはうす紙に包装された高級果物のような淡紅色を帯びて現われる。襞をたたんだその形姿を解剖で見たときは千疋屋などにあるような熱帯果実を連想した。もじゃもじゃと毛を生やした容器があんな美しいものを収容しているかと思うと、容器のラベル(髪のかたち)も立派にしなくては悪いわけである。 |
作品分類 | エッセイ |
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