題名 | エッセイより ほんとうの教育者はと問われて |
読み | エッセイヨリ ホントウノキョウイクシャハトトワレテ |
原題/改題/副題/備考 | 1.「学歴の克服」(重複) 2.「実感的人生論」 3.「ほんとうの教育者はと問われて」 4.「碑の砂」(重複) 5.「「西郷札」のころ」 6.「作家殺しの賞」 7.「この10年」 8.「回想「酸素テントの中の格闘」」 9.「ヨーロッパ20日コースをゆく」●《改題=はじめてのヨーロッパ》 10.「"地の塩"地帯をゆく」 11.「ハバナへの短い旅」 12.「暑い国のスケッチ」 13.「南北であった女」 14.「瑠璃碗記」(重複) 15.「私のくずかご」 16.「占領「鹿鳴館」の女たち」 17.「政治と税金」 18.「現代のヒズミ−税金」 19.「小説でない「黒い霧」」 20.「政治家の税金」 21.「新権力論」 22.「「政治」とよど号」 23.「推理小説の読者」(原題=推理小説時代)(重複A) 24.「日本の推理小説」(原題=推理小説独言) (重複A) 25.「推理小説の発想/小説と素材」 (重複A) 26.「推理小説の発想/創作ノート」 (重複A) 27.「私の黒い霧」(病床推理文学随想) 28.「推理小説の題材」(講演) 29.「灰色の皺」 30.「私の小説作法」(重複) 31.「小説に「中間」はない」 32.「朝の新聞」 33.「小説のなかの「私」への疑問」 34.「大岡昇平氏のロマンチックな裁断」 35.「文壇小説の陥没」 36.「劉生晩期」●《改題=岸田劉生晩景》(重複) |
本の題名 | 松本清張全集 34 半生の記・ハノイで見たこと・エッセイより■【蔵書No0105】 |
出版社 | (株)文藝春秋 |
本のサイズ | A5(普通) |
初版&購入版.年月日 | 1974/02/20●初版 |
価格 | 880 |
発表雑誌/発表場所 | 「朝日新聞」 |
作品発表 年月日 | 1969年(昭和44年)12月2日号 |
コードNo | 19691202-00000000 |
書き出し | 私は高等小学校までの学歴だから、教師といえばその範囲に限られている。小学校(高等科)の先生といえば、だれの経験でも印象に大差あるまい。ことに私のように大正末期に義務教育を受けた者は、教育勅語による方針で養成された訓え導く訓導くばかりで、これといった特色はなかった。なかにはあったかもしれないが、こっちが子供なので見分けることができなかった。それでも、五,六年生ぐらいになると多少先生の個性がわかってきた。六年生の担当では中村先生が印象にある。先生は鹿児島県出身の偉丈夫、剣道の有段者だった。教壇に上がると鹿児島弁まる出しで、単語がよくわからなかった。乞食のことをコツジキなどというので生徒が笑いこけた。だが、先生はよく生徒の家を回った。家庭訪問は小学校教師には義務づけられたものだったろうが、中村先生は義務以上によく回った。 |
作品分類 | エッセイ |
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