松本清張_随筆 黒い手帖・推理小説の周辺/スリラー映画

題名 随筆 黒い手帖 推理小説の周辺/スリラー映画
読み ズイヒツ クロイテチョウ スイリショウセツノシュウヘン/スリラーエイガ
原題/改題/副題/備考 ●「スリラー映画
   小説と映画
   ドラマは人間の拡大
   被害者の眼
   映画の特殊性
●「楽屋裏の話
   紙の登攀
   図上旅行
   わたしの古典
   歴史小説
随筆 黒い手帖 推理小説の魅力
  ●「
推理小説の読者
  ●「
日本の推理小説
随筆 黒い手帖 推理小説の発想
  ●「
小説と素材
  ●「
創作ノート(一)
  ●「
創作ノート(二)
随筆 黒い手帖 現在の犯罪
  ●「
黒いノート
  ●「
『日本の黒い霧』について
  ●「
松川事件判決の瞬間
随筆 黒い手帖 二つの推論
  ●「
スチュワーデス殺し事件
  ●
「下山事件白書」の謎
随筆 黒い手帖 推理小説の周辺
  ●「スリラー映画
  ●「
楽屋裏の話

随筆 黒い手帖 「あとがき 」
本の題名 随筆 黒い手帖【蔵書No0176】
出版社 中央公論社
本のサイズ A5(普通)
初版&購入版.年月日 1961/09/30●13版1974/05/20
価格 680
発表雑誌/発表場所  
作品発表 年月日  
コードNo 19610930-00000000
書き出し 小説と映画
いま、読書界では推理小説ブームといわれているが、映画界にもスリラーものが勃興してきた。勃興というほどでもないかも知れないが、とにかくその数が多くなりそうである。最近の映画は小説に接近したように思える。どちらが近づいてきたのか知らないが、多分、映画の方が小説の要素に傾いたのではなかろうか。私は小説の映画化の傾向を言っているのではない。観客が読者を兼ねている現象をいうのである。一般の読者は、いわゆる中間小説のひろがりによって、かなり眼が高くなっている。しかし、これはあくまで一般論で、つまり、中間小説は、より低い読者も、より高い読者も吸収してふくれ、この読者層の眼が映画に向かっていると言いたいのである。言いかえると、映画の観客の眼が、中間小説程度に変わったと言うべきであろうか、映画の製作者はそれを承知している。その証拠に、近ごろの映画の多くは中間小説程度の知性と面白さをもいっている。  
作品分類 随筆
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