松本清張_大奥婦女記 第二話 矢島の局の計算

題名 大奥婦女記 第二話 矢島の局の計算
読み オオオクフジョキトウボウ ダイ02ワ ウバショウグン
原題/改題/副題/備考 ●シリーズ名=大奥婦女記
●全12話=全集(12話)
 1.
乳母将軍
 2.矢島の局の計算
 3.京から来た女
 4.
予言僧
 5.
献妻
 6.
女と僧正と犬
 7.
元禄女合戦
 8.
転変
 9.
絵島・生島
10.
ある寺社奉行の死
11.
米の値段
12.
天保の初もの
本の題名 松本清張全集 29 逃亡・大奥婦女記【蔵書No0014】
出版社 (株)文藝春秋
本のサイズ A5(普通)
初版&購入版.年月日 1973/06/20●初版
価格 880
発表雑誌/発表場所 「新婦人」
作品発表 年月日 1955年(昭和30年)10月〜1956年(昭和31年)12月
コードNo 19551000-19561200
書き出し 下総国関宿の城主二万二千石牧野匠頭信成の家臣に矢島治太夫という者があった。知行百石で身分は高くないが、律儀な士として家中の信用を得ていた。治太夫に、のぶという妻がある。二十一歳の若さだった。が、さして美しいというほどではなかった。しかし生来、気性の勝った女であり、才智にすぐれていた。その才智が、時には、夫の治太夫を操ることもある。寛永十八年に、のぶが一子を生んだ。ところが、この年は、将軍家光の侍妾のお楽に子が産まれたときである。それが男子だったというので、家光が喜びのあまり産室に不意に入り、そのため産婦のお楽が仰天して気を失う騒ぎを起こしたことは前に書いた。さて、この若君には乳母が必要であった。そこで幕府では諸家に通牒を出して、「筋目よき者を若君の御乳人にめし抱えるにより、心当たりの者を申し出づべし」と触れた。
作品分類 小説(短編・時代/シリーズ) 10P×1000=10000
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