松本清張(1090)_絢爛たる流離 第五話 雨の二階

〔(株)文藝春秋=全集1(1971/06/20):【絢爛たる流離】第五話〕

題名 絢爛たる流離 第五話 雨の二階
読み ケンランタルリュリ ダイ05ワ アメノニカイ
原題/改題/副題/備考 ●シリーズ名(連作)=絢爛たる流離
●全12話=全集(全12話)
 
1.土俗玩具
 2.小町鼓
 3.
百済の草
 4.
走路
 
5.雨の二階
 6.夕日の城
 7.

 8.
切符)
 9.
代筆
10.
安全率
11.
陰影
12.
消滅
本の題名 松本清張全集 2 眼の壁・絢爛たる流離【蔵書No0021】
出版社 (株)文藝春秋
本のサイズ A5(普通)
初版&購入版.年月日 1971/06/20●初版
価格 800
発表雑誌/発表場所 「婦人公論」
作品発表 年月日 1963年(昭和38年)5月号
コードNo 19630400-00000000
書き出し 終戦時、畑野寛治は軍需省の雇員であった。西部軍司令部管下の仕事をしているため、福岡に駐在していた。畑野の場合は運転手だった。彼は絶えずトラックを運転して軍需物資の運搬に走り回っていた。管下では、司令部のある福岡をはじめ、小倉、久留米、佐賀などの連隊があり、さらに板付、大刀洗などの航空隊があった。これらの諸隊に補給される物品は、軍用貨物で送られて来るものを軍司令部が軍需部に連絡し、積下し駅で受領して、各隊に回すのである。畑野は、そういう貨車が到着するたびに、福岡市外の軍需省特別倉庫との間をトラックで往復した。当時、三十三歳であった。二十二歳から六年間、自動車隊として転職したことがあるが、除隊となったとき、二度と兵隊にとられたくないため、いち早く軍需省の雇員となったのである。彼の性質が明朗だった上、小才が利くので、上官から可愛がられていた。
作品分類 小説(短編/連作) 20P×1000=20000
検索キーワード 軍需省。運転手・拷問・隠匿・福岡市・丹沢山塊・ヤミ市・興国商事・焼ビル・長靴・札束・ヒステリー・フランネル