松本清張(1088)_絢爛たる流離 第三話 百済の草

〔(株)文藝春秋=全集1(1971/06/20):【絢爛たる流離】第三話〕

題名 絢爛たる流離 第三話 百済の草
読み ケンランタルリュリ ダイ03ワ クダラノクサ
原題/改題/副題/備考 ●シリーズ名(連作)=絢爛たる流離
●全12話=全集(全12話)
 1.土俗玩具
 2.小町鼓
 
3.百済の草
 4.
走路
 5.
雨の二階
 6.夕日の城
 7.

 8.
切符
 9.
代筆
10.
安全率
11.
陰影
12.
消滅
本の題名 松本清張全集 2 眼の壁・絢爛たる流離【蔵書No0021】
出版社 (株)文藝春秋
本のサイズ A5(普通)
初版&購入版.年月日 1971/06/20●初版
価格 800
発表雑誌/発表場所 「婦人公論」
作品発表 年月日 1963年(昭和38年)3月号
コードNo 19630300-00000000
書き出し 伊原雄一は昭和十×年の春に、新妻寿子を伴って朝鮮全羅北道金邑の鈴井物産工業所に赴任した。金邑は南朝鮮の西側で群山の南に当たっている。この辺は南朝鮮の穀倉地帯といわれるほど平野が開けている。汽車は木浦から群山の近くに至る湘南線を走っている。金邑は人口三万の小都市だった。広い平野でも東側は山になっていて、そこに母岳山と呼ばれる丘陵がある。この西麓地方は有名な産金地で、付近の金溝里、院坪里間の段階地と広い平地は多量の砂金を含んで、近年鈴井物産が砂金の浚渫機を使用して採取しつつあった。伊原雄一はその技師として転任したのである。伊原夫婦は金邑の社宅に入った。社宅は市街地から少し離れて、ポプラの並木の続く田圃を見晴らす場所にあった。鵠の群がよく田圃に降りる。
作品分類 小説(短編/連作) 24P×1000=24000
検索キーワード 鉱業所・社宅・朝鮮全羅北道・京城・高級参謀・部下・軍服・公用証・弁護士・金山寺・当番兵・媾曳・転属・死地