松本清張(1087)_絢爛たる流離 第二話 小町鼓

〔(株)文藝春秋=全集1(1971/06/20):【絢爛たる流離】第二話〕

題名 絢爛たる流離 第二話 小町鼓
読み ケンランタルリュリ ダイ02ワ コマチツヅミ
原題/改題/副題/備考 ●シリーズ名(連作)=絢爛たる流離
●全12話=全集(全12話)
 1.
土俗玩具 (1086)
 2.小町鼓 (1087)
 3.百済の草 (1088)
 4.
走路 (1089)
 5.
雨の二階 (1090)
 6.
夕日の城 (1091)
 7.
 (1092)
 8.
切符 (1093)
 9.
代筆 (1094)
10.
安全率 (1095)
11.
陰影 (1096)
12.
消滅 (1097)
本の題名 松本清張全集 2 眼の壁・絢爛たる流離【蔵書No0021】
出版社 (株)文藝春秋
本のサイズ A5(普通)
初版&購入版.年月日 1971/06/20●初版
価格 800
発表雑誌/発表場所 「婦人公論」
作品発表 年月日 1963年(昭和38年)2月号
コードNo 19630200-00000000
書き出し 谷尾妙子の家は明るさを取り戻した。−−−夫殺しの嫌疑で彼女が一年近くも未決に入っている間、この家は妹の淳子夫婦と前からいる女中とで守られていた。その間、家の内からはこそとも音がしなかった。以前には道の遠くまで聞こえていた謡や鼓の音が全く絶え消えていた。能の師匠たちも公判中には証人として呼ばれていたので、ついぞ、この家に来ることがない。彼らは厄介な事件の巻添えになったことを後悔しているのかもしれなかった。市兵衛町の坂道を肥った身体で上がってくる観世和聖も、気取った足取りで歩む観世友吉も、それから、とうてい遊び芸の師匠とは思えないほど筋骨逞しい大蔵伍平の姿も、見ることはなかった。もちろん、近所では当初からこの事件の噂でもちきりであった。近所の人たちは、妙子の夫の忠夫が寂しげな姿で付近を徘徊していたのを知っている。
作品分類 小説(短編/連作) 20P×1000=20000
検索キーワード 弁護士・匕首・竹竿・白い着物・隣家の奥さん・謡の会・鼓の紐