松本清張_山の骨(【黒の図説】第十話として発表)

(株)光文社=表象詩人(1974/02/05)【山の骨】として発表〕

題名 山の骨
読み ヤマノホネ
原題/改題/副題/備考 ●シリーズ名=黒の図説
●全12話
 1.
速力の告発
 2.
分離の時間
 3.
鴎外の碑
 4.
書道教授
 5.
六畳の生涯〔(株)文藝春秋=松本清張全集10〕
   
六畳の生涯〔(株)光文社=生けるパスカル〕
 6.
梅雨と西洋風呂
 7.
聞かなかった場所
 8.
生けるパスカル
 9.
遠い接近
10.山の骨
11.表象詩人
12.
高台の家
(株)光文社=表象詩人
山の骨
本の題名 表象詩人【蔵書No0044】
出版社 (株)光文社
本のサイズ 新書(KAPPANOVELS)
初版&購入版.年月日 1974/02/05●31版1976/09/01
価格 580
発表雑誌/発表場所 「週刊朝日」
作品発表 年月日 1972年(昭和47年)5月19日号〜7月14日号
コードNo 19720519-19720714
書き出し 少し長い話を書いたあと、小説家はいちがいには言えないが、枚数を切り詰めた小説を書きたくなるものである。長編を読んだあと、気分の転換に短編が読みたくなる読者の心理と共通するものがある。しかし、書く方の身になると、手軽に気分直しというわけに参らぬ。長編には長編の苦労があるように、短編には短編のむつかしさがある。ただ気分を変えて書けることが、唯一の救いであろうか。サマーセット・モームに『コスモポリタン』という題の短編小説集があるのは知られているとおりである。短編というよりも掌編(モームのいうverystory)である。訳文にして原稿紙二十枚から三十枚の見当という。すなわち「週刊朝日」一回分が十八枚だから、だいたい一回か二回で話が終わる。「週刊朝日」で筆者が短編形式の連載をはじめたのは、十四年前の『黒い画集』がはじめてである。第一話は「遭難」で、十回分ぐらいつづいたが、第二話は「証言」で二回きりで終わった。原稿にして三十二枚であった。
作品分類 小説(中編/シリーズ) 95P×620=58900
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