松本清張_黒の図説 第一話 速力の告発

〔(株)文藝春秋=全集10(1973/05/20)【黒の図説】で第一話として発表〕

題名 黒の図説 第一話 速力の告発
読み クロノズセツ ダイ01ワ トオイセッキン
原題/改題/副題/備考 ●シリーズ名=黒の図説
●全12話
 1.速力の告発
 2.分離の時間
 3.
鴎外の碑
 4.
書道教授
 5.
六畳の生涯〔(株)文藝春秋=松本清張全集10〕
   
六畳の生涯〔(株)光文社=生けるパスカル〕
 6.
梅雨と西洋風呂
 7.
聞かなかった場所
 8.
生けるパスカル
 9.
遠い接近
10.
山の骨
11.
表象詩人
12.
高台の家

●全集(6話)
1.速力の告発
2.分離の時間
3.
鴎外の碑
4.
書道教授
5.
六畳の生涯
6.
梅雨と西洋風呂
本の題名 松本清張全集 10 黒の図説【蔵書No0041】
出版社 (株)文藝春秋
本のサイズ A5(普通)
初版&購入版.年月日 1973/05/20●初版
価格 880
発表雑誌/発表場所 「週刊朝日」
作品発表 年月日 1969年(昭和44年)3月21日号〜5月16日号
書き出し 「悪夢のような突然の不幸は去年の三月末の日曜日に起こりました」と、家庭電気販売店主の木谷修吉は書いている。「そのとき、私は神田の問屋に行って仕入れの商談をしていました。三時ごろでしたか、店の者から電話がかかってきて、すぐに××町のA病院に行ってくれ、奥さんと坊ちゃんが交通事故でケガをして担ぎこまれていると云うのです。たしかにそのときはケガだと云いました。妻は、静子といって三十二歳でした。子供は守一といい、三歳でした。その日は午前中からB町の親戚の家に集まりがあって出かけていたのです。交通事故と聞いて私はとっさに場所はR街道だと思いました。道幅がひろいのと、都内からはずれているために速いスピードで走る車の多いことで知られています。私はバスにトラックか乗用車が衝突し、帰りに乗っていた女房と子が負傷したとばかり思っていました。よくあることだからです。A病院に駆けつけると、女房も子供も死んでいました。
作品分類 小説(中編/シリーズ) 52P×1000=52000
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