松本清張_鳥羽僧正(【小説日本芸譚】第五話 鳥羽僧正として発表)(改題)

(原題=日本芸譚)

(株)新潮社=岸田劉生晩景(1980/10/20):【鳥羽僧正】発表〕

題名 羽僧正鳥
読み トバソウジョウ
原題/改題/副題/備考 ●シリーズ名=小説日本芸譚
(原題=日本芸譚)

●全12話
 1.
古田織部
 2.
世阿弥
 3.
千利休
 4.
運慶〔(株)文藝春秋=全集26(第一話)(1973/03/20)〕
   
運慶〔(株)光文社=青春の彷徨〕
 5.鳥羽僧正
 6.小堀遠州
 7.
写楽
 8.本阿弥光悦
(光悦)
 9.葛飾北斎
(北斎)
10.
岩佐又兵衛
11.
雪舟
12.
止利仏師
(株)新潮社=岸田劉生晩景(鳥羽僧正 
本の題名 岸田劉生晩景【蔵書No0167】
出版社 (株)新潮社
本のサイズ A5(普通)
初版&購入版.年月日 1980/10/20●初版
価格 980
発表雑誌/発表場所 「藝術新潮」
作品発表 年月日 1957年(昭和32年)9月号
コードNo 19570900-00000000
書き出し 宇治大納言源隆国という者がいた。年をとってからは、夏は暑さを避けて、平等院の南の山際にある南泉坊という所にこもっていた。もとどりを結いわけて、おかしげなる姿で、むしろをいたにしいて涼み、大きなうちわで近侍に扇がせなどして、往来の者を呼びとめ、むかし物語をさせるのを常とした。おのれは、うちにそいふして、語るままを双紙に書きうつした。天竺のこと、震旦のこと、日本のことのさまざまな話を十五帖におさめた。世の人が、これを興じ見て、「宇治大納言物語」として伝えた。「今昔物語」は、このようにして隆国によって書かれたといわれる。後人が、大納言の物語にもたれるを拾いあつめ、その後の出来ごとをかきあつめたのが「宇治拾遺物語」となった。隆国は醍醐源氏の流れである。祖父高明は醍醐天皇の子で、源朝臣の姓をうけた。左大臣のとき故あって筑紫に配流されたが、翌年召しもどされた。公事典礼を述べた「西宮記」は高明の著である。父の俊賢は関白藤原道隆にその才能を認められてからは摂関家に追従して出世した。当の隆国は叔母が関白頼道の殊遇をうけた。頼道の女の立皇后に際しては皇后宮大夫となり、のち権大納言にすすむ。後一条から白川まで五代の天皇に歴任した。
作品分類 小説(短編・時代/シリーズ) 17P×620=10540
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