松本清張_無宿人別帳 第二話 海嘯

題名 無宿人別帳 第二話 海嘯
読み ムシュクニンベツチョウ ダイ02ワ ツナミ
原題/改題/副題/備考 ●シリーズ名=無宿人別帳
●全12話
 1.町の島帰り
 2.海嘯
 3.
おのれの顔
 4.
逃亡
 5.
俺は知らない
 6.
夜の足音
 7.
流人騒ぎ
 8.
抜け舟(未購入)
 9.
赤猫
10.
左の腕
11.
なかま(未購入)
12.
雨と川の音
●全集(全10話)
 1.町の島帰り
 2.海嘯
 3.
おのれの顔
 4.
逃亡
 5.
俺は知らない
 6.
夜の足音
 7.
流人騒ぎ
 8.
赤猫
 9.
左の腕
10.
雨と川の音
本の題名 松本清張全集 24 無宿人別帳・彩色江戸切絵図/紅刷り江戸噂【蔵書No0134】
出版社 (株)文藝春秋
本のサイズ A5(普通)
初版&購入版.年月日 1972/10/20●初版
価格 880
発表雑誌/発表場所 「オール讀物」
作品発表 年月日 1957年(昭和32年)10月号
コードNo 19571000-00000000
書き出し 舟は六ツ刻に着くということであったが、予定より半刻遅れた。さきほど、いま船見番所前で検問にあっている、という報せがきてから迎えの人々は活気づいていたが、遅いので待ちあぐねていたところであった。船が大川から西に入り、亀島橋をくぐったところで姿を見せると、霊岸島河岸に待っていた出迎えの人たちは、いっせいに喚声をあげた。「これ、静かにしねえか、お上の手前もある」貸元らしい年寄りが手を振って制めたが、この男も笑いながら船の近づくのを見ていた。船には二,三十人の人間が乗っていた。いずれも三宅島や八丈島に遠島になっていた流人たちであった。今度、公方が無くなったので大赦に遭い、赦免されて江戸に帰ってきたのである。三年、五年と島に居た者が少なくないので、みんな潮焦けした黒い顔をしていた。
作品分類 小説(短編・時代/シリーズ) 17P×1000=17000
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