題名A | ひとり旅 | |
読み | ヒトリタビ | |
原題/改題/副題/備考 | 【重複】〔(株)角川書店=延命の負債 (角川文庫)〕 ●宮部みゆきセレクション(戦い続けた男の素顔)松本清張傑作選 1.「月」 2.「恩義の紐」 3.「入江の記憶」 4.「夜が怕い」 5.「田舎医師」 6.「父系の指」 7.「流れの中に」 8.「暗線」 9.「ひとり旅」 10.「絵はがきの少女」 11.「河西電気出張所」 12.「泥炭地」 |
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本の題名 | 宮部みゆき 戦い続けた男の素顔:松本清張傑作選■【蔵書No0224】 | |
出版社 | 新潮社 | |
本のサイズ | B5普通 | |
初版&購入版.年月日 | 2009/07/30●初版 | |
価格 | 1680(本体1600円)/中古(590円+送料:250円) | |
発表雑誌/発表場所 | 「別冊文藝春秋」 | |
作品発表 年月日 | 1954年(昭和29年)7月号 | |
コードNo | 19550900-00000000 | |
書き出し | 田部正一は早くから、遠い旅をしたいと思い、一種の憧れをもっていたが、貧乏でそんな余裕がなかった。出来ないと分かっていたから、憧れていたのだろう。小学校の時は地理が好きであった。何県の何町の人口はいくらで、産物はこれこれ、というような教科書の普通無味乾燥な文句も、その遠い、見も知らぬ町の風景や土地の生活まで空想できて楽しかった。九州に生まれ、そこから一歩も出たことのない少年の頃の田部は、地図の上に、例えば、五城目、鹿渡、能代などという東北の地名を見ると、寒風に吹きさらされた陰鬱な町なみや、北の涯につづく荒涼とした道など眼に泛び、その道をとぼとぼ歩いている自分の姿を想像して、うら淋しい思慕の情さえ起した。 | |
作品分類 | 小説(短編) | |
検索キーワード | 旅・九州・男女・死 |