松本清張(1117)_彩色江戸切絵図 第二話 大山詣で

〔(株)文藝春秋=全集9(1972/10/20):【彩色江戸切絵図】第二話〕

題名 彩色江戸切絵図 第一話 大黒屋
読み サイシキエドキリエズ ダイ02ワ オオヤモウデ
原題/改題/副題/備考 ● シリーズ名=彩色江戸切絵図
●全6話=全集(6話)
1.大黒屋 (1116)
2.大山詣で (1117)
3.
山椒魚 (1059)
4.
三人の留守居役 (1119)
5.
蔵の中 (1120)
6.
女義太夫 (1121)
本の題名 松本清張全集 24 無宿人別帳・彩色江戸切絵図/紅刷り江戸噂【蔵書No0134】
出版社 (株)文藝春秋
本のサイズ A5(普通)
初版&購入版.年月日 1972/10/20●初版
価格 880
発表雑誌/発表場所 「オール讀物」
作品発表 年月日 1964年(昭和39年)3月号〜4月号
コードNo 19640300-19640400
書き出し 日本橋平右衛門町に蝋燭問屋を営む山城屋という店があった。当主は利右衛門といって四十八歳になる。上方から来る蝋燭、線香の類を相当大きく捌いている問屋で、現在の利右衛門は二代目である。先代は享保の頃に近江から出て来たが、商売に敏かったので、忽ち販路を拡げた。今の利右衛門はおとなしい男で、多少店の間口を縮めはしたが、それでも結構営業を維持している。天明三年のことであった。利右衛門にはおふでという今年二十五になる女房がいる。年の開きでも分かる通り、おふでは先妻の死亡後入った後妻だった。おふでは総州木更津の漁師の娘だが、或る時、利右衛門が網打ちに行ったとき見初めて家に入れた女だ。これが今から五年前である。彼女は漁師の娘に似合わず整った顔立ちで、汐風に晒された皮膚は健康的で肉づきも緊まっている。江戸者の云う小股の切れ上がった野暮でない女だった。
作品分類 小説(短編・時代/シリーズ) 33P×1000=33000
検索キーワード 石尊権現・先達・保土ケ谷・蝋燭問屋・袋物屋・木更津・漁師・淫奔・大滝・仏罰・天狗