松本清張(1098)数の風景

〔週刊朝日=歌のない歌集(1986/03/07)で第一話として発表〕

題名 数の風景
読み カズノフウケイ
原題/改題/副題/備考 ●シリーズ名=歌のない歌集
●全2話
1.数の風景
2.黒い空
単独作品として登録
本の題名 数の風景【蔵書No0009】
出版社 朝日新聞社
本のサイズ A5(普通)
初版&購入版.年月日 1987/12/31●初版
価格 1200
発表雑誌/発表場所 「週刊朝日」
作品発表 年月日 1986年(昭和61年)3月7日号〜1987年(昭和62年)3月27日号
コードNo 19860307-19870327
書き出し 板垣貞夫は東京から米子空港に午前十一時ごろに着いた。着陸の前、厚い雲の下から現れた街は白く、大山は裾野のほうだけぼやけている。夜見ヶ浜の海は黒い。一月の末である。松江に入り、決められた旅館の名をタクシーの運転手に云うと、そこは城山公園の近くで、濠端沿いだった。ここを指定したのは、明日大森の石見銀山跡を案内する太田市の有志だった。板垣の職業は土木建築関係の設計士で、自分の事務所を持ち、二,三の大手土建会社の顧問もしている。お城の天守閣も松林も雪はうすい、昼食を終わって、予定どおり鰐淵寺へ行くことにし、宿にタクシーを頼んだ。鰐淵寺は宍道湖の北西岸の平田市にあるが、西へかなり離れている。市内から出雲大社まで行く一畑電鉄の途中、平田市駅からバスが出ているが、案内書によると、一日一便というから、車で行くしかない。
作品分類 小説(長編/シリーズ) 374P×750=280500
検索キーワード 石見銀山・鰐淵寺・宍道湖・大田市・拐帯犯人・温泉宿・ウィーン・カノチエ帽・高圧送電線・数・精神病患者
【帯】高圧送電線下の土地は地価高騰の時代の盲点だった。石見銀山をめぐる二つの殺人事件を解く鍵は「数」。山陰の温泉宿とウィーンを結ぶカノチエ帽の女性の正体は・・・・・・。巨匠、松本清張の最新推理