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松本清張(1099)

NO_099

題名
読み カオ
原題/改題/副題/備考 【重複】〔(株)光文社=松本清張 短編全集05(声)(光文社文庫)〕
本の題名 松本清張全集 36 地方紙を買う女・短編2【蔵書No0086】 映像の世界【TV】
出版社 (株)文藝春秋
本のサイズ A5(普通) 
初版&購入版.年月日 1973/2/20●初版
価格 880
発表雑誌/発表場所 「小説新潮」
作品発表 年月日 1956年(昭和31年)8月号
コードNo 19560800-00000000
書き出し 井野良吉の日記                              −−日。今日、舞台稽古のあとで、幹部ばかりが残って何か相談をしていた。先に帰りかけると、Aと一緒になった。五反田の駅まで話ながら歩いた。「何を相談しているか知っているか」とAはぼくに云った。「知らない」「教えてやろう」と彼は話し出した。「今度、△△映画会社から、うちの劇団に映画出演の交渉があったんだ。例の巨匠族石井監督の新しい作品で、達者な傍役をうちの劇団から三、四人欲しいというのだ。マネージャーのYさんがこの間から映画会社に行ったり来たりして、忙しそうにしていたよ」「へえ、知らなかったな。それで、やるのかい?」とぼくは訊いた。「やるよ、勿論。劇団だって苦しいもの。ずっと赤字つづきだからな。Yさんの肝では、今度だけでなく、ずっと契約したらしい。先方さえよかったらね」 
作品分類 小説(短編) 18P×1000=18000
検索キーワード 舞台俳優・五反田・殺人行・浜田駅・初花酒場・女給・京都行き・いもぼう料理・映画・赤い森林・春雪・手紙・首実検・興信所 
殺人行の途中で顔を見られた男は、その男が忘れられない。きっと相手も自分を覚えていると確信する。
殺人を決行した売れない舞台俳優が映画俳優としてチャンスをつかみかける。
気になるのは己の「顔」だ。画面に大写しされる己の顔を覚えているはずのあの男が見ることにならないか。