題名A | 影の車 第四話 潜在光景 | |
読み | カゲノクルマ ダイ4ワ センザイコウケイ | |
原題/改題/副題/備考 | 【重複】〔(株)文藝春秋=松本清張全集1〕 【重複】〔(株)角川書店=潜在光景(角川ホラー文庫)〕 |
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●シリーズ名=影の車 ●全8話 1.確証〔(株)文藝春秋=松本清張全集1〕 確証〔(株)新潮社=黒地の絵 傑作短編集二〕 2.万葉翡翠〔(株)文藝春秋=松本清張全集1〕 万葉翡翠〔(株)新潮社=駅路 傑作短編集六〕 3.薄化粧の男〔(株)文藝春秋=松本清張全集1〕 薄化粧の男〔(株)新潮社=駅路 傑作短編集六〕 4.潜在光景〔(株)文藝春秋=松本清張全集1〕 潜在光景〔(株)新潮社=共犯者〕 潜在光景〔(株)角川書店=潜在光景〕 5.典雅な姉弟〔(株)文藝春秋=松本清張全集1〕 典雅な姉弟〔(株)新潮社=共犯者〕 6.田舎医師〔(株)文藝春秋=松本清張全集1〕 田舎医師〔(株)新潮社=宮部みゆき選〕 7.鉢植えを買う女〔(株)文藝春秋=松本清張全集1〕 鉢植えを買う女〔(株)角川書店=潜在光景〕 8.突風〔中央公論新社:文庫(中公文庫)〕 |
●(株)新潮社=共犯者 (潜在光景) |
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本の題名 | 共犯者■【蔵書No0135】 | |
出版社 | (株)新潮社 | |
本のサイズ | 文庫(新潮文庫) | |
初版&購入版.年月日 | 1980/05/25●51版2002/06/05 | |
価格 | 514+税 | |
発表雑誌/発表場所 | 「婦人公論」 | |
作品発表 年月日 | 1961年(昭和36年)4月号 | |
コードNo | 19610400-00000000 | |
書き出し | 私が小磯泰子と二十年ぶりに再会したのは、帰宅途中のバスの中だった。私の家は、都心から国電で三十分ばかり乗り、私鉄に乗り換えて二十分かかる。それからバスで三十分もかかるという、ひどく辺鄙なところだった。七,八年前は麦畠だったのが、今ではすっかり住宅地になっている。バスも二年前からやっと開通するようになった。その日は会社からの帰りだから、多分、七時ごろであったと思う。私が吊り革にぶら下っていると、すぐ隣にいた三十四,五ぐらいの女が、何かの拍子にこちらを向き、びっくりしたような声をあげた。「あら、あなたは、浜島さんじゃありませんか?」その女は、こざっぱりしたワンピースを着て、手に小さな鞄を抱えていた。夏の初めのことである。私は、自分の名前を云われたが、すぐ、彼女が誰か分からなかった。先方では、懐かしそうな眼をしてにこにこ笑っていた。 | |
作品分類 | 小説(短編/シリーズ) | |
検索キーワード | 記憶・男出入り・殺意・子持ち・未亡人・出刃包丁・毒饅頭・伯父・殺人未遂 |