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「05」
清張作品に登場する
女性の名前に関する考察


同名の名前が増えた場合は追記として登録。
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その名は
佐知子・さち子・幸子
(サチコ)

●佐知子・さち子・幸子

神と野獣の日
佐知子 G工業 の事務員。社員は50名ばかり。木村規久夫の恋人。
戸上 佐知子(トガミサチコ)


砂の器」 
佐知子 和賀英良のフィアンセ。前大臣田所重喜の娘。新進女流彫刻家
田所 佐知子(タドコロサチコ)


ゼロの焦点
佐知子 室田耐火煉瓦株式会社の社長、室田義作の妻。室田義作の先妻が病死後後妻となる。
出身は、房州勝浦の網元の娘。社長夫人として様々な分野で活躍、名流夫人。
エミーと呼ばれる知られたくない過去は、田沼久子と共有する。
室田 佐知子(ムロタサチコ)
別名(エミー)


高校殺人事件
さち子 羽島謙のいとこ。九州在住。私と小学校2年の頃までよく遊んだ。名探偵。
羽島 さち子(ハジマサチコ)


葦の浮船
幸子 折戸二郎の愛人。進んで折戸の女になったのか?。遺書を遺して自殺を図る。死亡。
笠原 幸子(カサハラサチコ)



追加(2020年01月21日)----------------------

眼の壁
幸子 上崎絵津子を名乗るが、本名は、黒池幸子。黒池健吉(山本一男)の妹。山杉商事の社長秘書。
事件をどこまで知っているか不明だが、連絡役として見え隠れする。
兄(黒池健吉)が舟坂に殺された事を知るに至り警察にすべてを話す
黒池 幸子(クロイケサチコ)
上崎絵津子を名乗る


追加(2020年06月21日)----------------------

ある小官僚の抹殺
幸子 唐津淳平の妻。三十八歳。大柄で、目鼻立ちが派手。京都の商人の娘で、世話好き。子供は一人。
篠田とは唐津淳平の自殺現場で初めて会うが、篠田が弁護士らしいことは知っていた。
夫の死後でも生活に困ってはいないようだ。
唐津 幸子(カラツサチコ)
※【蔵書】の「黒地の絵」(カッパノベルス)では、”サチコ”とルビが振ってある。蔵書が重複している、他の二冊はルビがない。。




単なる偶然だろうが、どの作品も長編だ。ただ、その長さは、まちまち。
年代順では
ゼロの焦点」:202,000文字(1958/01) 
砂の器」:433,000文字(1959/05)
高校殺人事件」:116,960文字(1959/11)
神と野獣の日」:116,050文字(1963/02)
葦の浮船」:166,320文字(1966/01)
※短編が登場だが、書かれた年代は古い
ある小官僚の抹殺」:22,000文字(1958/02)
   ※文字数は概数(発表年・月)

発表年月は、1950年代末から1960年代に集中している。
名前は、佐知子と幸子が3作品、「幸子」は、「ユキコ」と読めるがたぶん「サチコ」だろう。他に、ひらがなで、さち子。年齢的にも幅がありそうだ。
知的な雰囲気がある。悪女ではない。
清張が好んで付けた名前の一つと言えそうだ。
薄幸な育ち、不幸な生涯、恵まれた生活環境、平凡な女性、青春を謳歌する女学生、
六作品だが、六様といった感じで、逆に意識して性格付けをしたのではないかと疑ってしまうほどだ。
2019年3月21日記(仮):2020年6月21日(改)


眼の壁」:233,000文字(1957/04) 
2020年1月21日追記

ここに来て短編の登場
ある小官僚の抹殺」:22,000文字(1958/02)
発表時期からいえば、ゼロの焦点」に次ぐ古さである。

2020年1月21日追記


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