題名 | 余生の幅 | |
読み | ヨセイノハバ | |
原題/改題/副題/備考 | ||
本の題名 | 延命の負債■【蔵書No0017】 | |
出版社 | (株)角川書店 | |
本のサイズ | 文庫(角川文庫) | |
初版&購入版.年月日 | 1987/06/25●初版 | |
価格 | 380 | |
発表雑誌/発表場所 | 「文藝春秋」 | |
作品発表 年月日 | 1966年(昭和41年)1月号 | |
コードNo | 19660100-00000000 | |
書き出し | 文吉が急に弱りはじめたのは、留守に本妻の梅子が戻ってからだった。それもわずか四十分くらいの間であった。だから、老人はそれを隣に住んでいる息子夫婦の手引きに間違いないと死ぬまで疑った。寝たきりの菅沼文吉は、この地方都市では名が知られていた。酒醸造の商売が成功して財産が出来たのが四十代だった。十数人の雇い人を使って派手にやっていたが、六十一で脳軟化症で卒倒した。酒醸造業はその三年前に廃めていた。息子がこの商売をきらって大阪の会社につとめていたので、後をつづけるものがいなかったのである。 | |
作品分類 | 小説(短編) | 20P×600=12000 |
検索キーワード | 本妻・妾・脳軟化症・忖度・老後・便器・酒醸造 |