松本清張_私説・日本合戦譚 第六話 九州征伐

題名 私説・日本合戦譚 第六話 九州征伐
読み シセツ・ニホンガッセンタン ダイ06ワ キュウシュウセイバツ
原題/改題/副題/備考 ●シリーズ名=私説・日本合戦譚
●全9話(全集)
1.
長篠の合戦
2.
姉川の戦
3.
山崎の戦
4.
川中島の戦
5.
厳島の戦
6.九州征伐
7.島原の役
8.
関ヶ原の戦
9.
西南戦争
本の題名 松本清張全集 26 火の縄 小説日本芸譚/私説・日本合戦譚【蔵書No0108】
出版社 (株)文藝春秋
本のサイズ A5(普通) 
初版&購入版.年月日 1973/3/20●初版
価格 880
発表雑誌/発表場所 「オール讀物」
作品発表 年月日 1965年(昭和40年)6月号
コードNo 19650600-00000000
書き出し 豊臣秀吉の九州征伐は、運命を決するような大勝負でもなく、華々しい合戦があったあけでもない。いうなれば、秀吉の上方勢と、その手先となった中国の毛利勢とが、九州の島津勢を圧迫し、ついに、薩摩領まで押して屈服させたというだけのことで、その点、北条氏政父子を取りかこんで、敗北させた小田原攻めとよく似ている。しかし、それはまたそれなりの興趣がある。戦場が九州となっていることも、精悍を持って鳴る薩摩隼人の抵抗ぶりも面白さがあるとおもう。この九州役に入るには、まず、その戦前の形勢を説かなければなるまい。元亀、天正の頃の九州は、大体、北半部が豊後府内の大友宗麟の勢力圏となっていた。二家は、たえず領土をひろげようとして境界線で争っていた。そもそも、大友の祖先というのは、鎌倉幕府の初めに豊前、豊後の守護職としてきたのだが、室町時代には九州探題となり、十三代宗麟にいたった。宗麟というのは剃髪してからの号で、義鎮という。
作品分類 小説(短編・時代/シリーズ) 15P×1000=15000
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