松本清張_私説・日本合戦譚 第五話 厳島の戦

題名 私説・日本合戦譚 第五話 厳島の戦
読み シセツ・ニホンガッセンタン ダイ05ワ イツクシマノイクサ
原題/改題/副題/備考 ●シリーズ名=私説・日本合戦譚
●全9話(全集)
1.
長篠の合戦
2.
姉川の戦
3.
山崎の戦
4.
川中島の戦
5.厳島の戦
6.九州征伐
7.
島原の役
8.
関ヶ原の戦
9.
西南戦争
本の題名 松本清張全集 26 火の縄 小説日本芸譚/私説・日本合戦譚【蔵書No0108】
出版社 (株)文藝春秋
本のサイズ A5(普通) 
初版&購入版.年月日 1973/3/20●初版
価格 880
発表雑誌/発表場所 「オール讀物」
作品発表 年月日 1965年(昭和40年)5月号
コードNo 19650500-00000000
書き出し 安芸宮島は日本三景の一つとは誰でも知っている。平清盛が華麗な神殿を建てたことも、そこに日本工芸史上有名な、平家納経が所蔵されていることも知られている。だが、戦国時代の合戦場だったとは、それほどひろく知られていない。厳島合戦は、毛利元就が陶晴賢の大軍をおびきよせて一挙に葬った殲滅戦だ。北条氏康が川越の夜戦で十倍の敵軍を撃破した天文十五年(一五四六)の川越の戦いと、永禄三年(一五六〇)の桶狭間合戦と、この弘治元年(一五五五)の厳島合戦とは、日本戦史上の三大奇襲戦である。川越の夜戦も、桶狭間の合戦も、多少、偶然性が働いているが、この厳島合戦は、毛利元就の緻密な作戦が功を奏した点で、ちょうど、上手の棋譜を見るような面白さがある。陶晴賢は、周防山口の大内の重臣だった。大内氏は、中国地方の西部から北九州にまで、その勢力をおよぼしていた一大雄国だが、義隆のとき、その武威を背景に文化方面も大いに興った。天文十七,八年のころである。
作品分類 小説(短編・時代/シリーズ) 14P×1000=14000
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