松本清張_別冊黒い画集 第六話 断線

〔(株)文藝春秋=全集7(1972/08/20):【別冊黒い画集】第六話〕

題名 別冊黒い画集 第六話 断線
読み ベッサツクロイガシュ ダイ06ワ ダンセン
原題/改題/副題/備考 ●シリーズ名=別冊黒い画集
●全7話
1.
事故
2.
熱い空気
3.
獄衣のない女囚
4.

5.
陸行水行
6.断線
7.寝敷き
●全集(6話)
1.
事故
2.
熱い空気
3.

4.
陸行水行
5.
寝敷き
6.断線

※全集から「獄衣のない女囚」が外れる。
本の題名 松本清張全集 7 別冊黒い画集・ミステリーの系譜【蔵書No0079】
出版社 (株)文藝春秋
本のサイズ A5(普通)
初版&購入版.年月日 1972/08/20●初版
価格 880
発表雑誌/発表場所 「週刊文春」
作品発表 年月日 1964年(昭和39年)1月13日号〜3月23日号
コードNo 19640113-19640323
書き出し 昭和三十二年の秋、田島光夫は滝村英子と結婚した。当時田島は二十八歳、英子は二十三歳であった。田島は、そのころ、東京の神田にある証券会社に勤めていた。英子の実家は藤沢にあった。それまで二人は洗足池のほうのアパートを借りて、四ヵ月ばかり同棲していた。結婚が正式に決まると、英子の両親は自分の家の近くに新居を建ててやった。両親は土地で旧くから薬品店を営んでいる。父は薬剤師の免状を持っていた。滝村英子が田島光夫を知ったのは、彼女が或る銀行の大森支店で出納係をしているときである。証券会社の社員だった彼は、別にその銀行とは取引はなかったが、何かのときに金を崩しに立寄り、金網の窓口で彼女と顔を合わせた。田島は、そのころ、証券ブームに乗って都内一帯にかなり手広い得意先を持っていた。一件、まじめに見える男である。とり立ててハンサムではないが、柔和な顔つきと、控え目な話しぶりとが誰からも好感を持たれた。
作品分類 小説(中編/シリーズ) 64P×1000=64000
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