松本清張_草の径 第六話 呪術の渦巻文様(改題)

(原題=無限の渦巻文様)

〔(株)文藝春秋=草の径(1991/09/30)で第六話として発表〕

題名 草の径 第六話 呪術の渦巻文様
読み クサノミチ ダイ06ワ ジュジュツノウズマキモンヨウ
原題/改題/副題/備考 【重複】〔(株)文藝春秋=松本清張全集66〕
●シリーズ名=草の径
●全8話
1.
削除の復元
2.ネッカー川の影
3.死者の眼の犯人像(
改題=死者の網膜犯人像
4.
「隠り人」日記抄
5.
モーツアルトの伯楽
6.無限の渦巻文様(
改題=呪術の渦巻文様
7.
老公
8.
夜が怕い
●草の径(7話)
1.
老公
2.
モーツアルトの伯楽
3.
死者の網膜犯人像
4.
ネッカー川の影
5.
「隠り人」日記抄
6.呪術の渦巻文様
7.
夜が怕い

※「
削除の復元」が未収録
本の題名 草の径【蔵書No0039】
出版社 (株)文藝春秋
本のサイズ A5(普通)
初版&購入版.年月日 1991/08/01●3版1991/09/30
価格 1300
発表雑誌/発表場所 月刊「文藝春秋」
作品発表 年月日 1990年(平成02年)10月号
コードNo 19901000-00000000
書き出し ダブリン行きの搭乗口はヒースロー空港の西の端ゲートで、そこは地下道に入っていくように狭くて、じめじめした感じである。世界各国の主要都市と直結しているこの空港のゲートではいかにも冷遇されて隅っこに追いやられた感じで、待合室の天井も低く、漆喰の壁はうすよごれてコンクリート床にならんだ長椅子は公園のベンチのように硬かった。掛けている人々も華やかな旅支度の男女は一人もいなく、まるで出稼ぎ人の里帰りといった地味な服装だった。ジャンボ機が頻繁に離陸するのを背景に、ダブリン行きボーイング737の百人乗りが、ゲートの出口の百五十メートル先にあらわれた秋の蜻蛉のように小さな翼を縮めていた。
作品分類 小説(短編/シリーズ) 33P×630=20790
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