題名 | エッセイより 私の黒い霧 病床推理文学随想 |
読み | エッセイヨリ ワタシノクロイキリ ビョウショウスイリブンガクズイソウ |
原題/改題/副題/備考 | 1.「学歴の克服」(重複) 2.「実感的人生論」 3.「ほんとうの教育者はと問われて」 4.「碑の砂」(重複) 5.「「西郷札」のころ」 6.「作家殺しの賞」 7.「この10年」 8.「回想「酸素テントの中の格闘」」 9.「ヨーロッパ20日コースをゆく」●《改題=はじめてのヨーロッパ》 10.「"地の塩"地帯をゆく」 11.「ハバナへの短い旅」 12.「暑い国のスケッチ」 13.「南北であった女」 14.「瑠璃碗記」(重複) 15.「私のくずかご」 16.「占領「鹿鳴館」の女たち」 17.「政治と税金」 18.「現代のヒズミ−税金」 19.「小説でない「黒い霧」」 20.「政治家の税金」 21.「新権力論」 22.「「政治」とよど号」 23.「推理小説の読者」(原題=推理小説時代)(重複A) 24.「日本の推理小説」(原題=推理小説独言) (重複A) 25.「推理小説の発想/小説と素材」 (重複A) 26.「推理小説の発想/創作ノート」 (重複A) 27.「私の黒い霧」(病床推理文学随想) 28.「推理小説の題材」(講演) 29.「灰色の皺」 30.「私の小説作法」(重複) 31.「小説に「中間」はない」 32.「朝の新聞」 33.「小説のなかの「私」への疑問」 34.「大岡昇平氏のロマンチックな裁断」 35.「文壇小説の陥没」 36.「劉生晩期」●《改題=岸田劉生晩景》(重複) |
本の題名 | 松本清張全集 34 半生の記・ハノイで見たこと・エッセイより■【蔵書No0105】 |
出版社 | (株)文藝春秋 |
本のサイズ | A5(普通) |
初版&購入版.年月日 | 1974/02/20●初版 |
価格 | 880 |
発表雑誌/発表場所 | 「小説中央公論」 |
作品発表 年月日 | 1962年(昭和37年)8月号 |
コードNo | 19620800-00000000 |
書き出し | 私は眼を悪くしていま都内の或る病院に入院している。いままで眼を患ったことがないので初めての経験だ。はじめは結膜炎ぐらいに軽く考えていたが、充血がなかなかとれない。しばらく近所の医者に通っていたが、次第にひどくなるので、或る出版社の編集者が心配して虎ノ門病院に無理やり引っ張っていった。ここで胸膜炎という診断を受けたのだが、どこから来ているか原因が分からない。医師は取敢えず抗生物質の薬を呉れて反応をみたのだが、一週間に一度ぐらいの診察でははかばかしく検査もできない。私の家から虎ノ門まで行くのには往復だけでも二時間もかかるので、つい、患者が横着になってしまうのである。こんなことでは駄目だというので病院に入らされた。お陰で仕事のほうも、一たん引受けていたものをいくつか下りた。つづいて北海道講演も取り止めになった。但し、連載ものだけは簡単に休むわけにいかないいので病院で書きつづけている。 |
作品分類 | エッセイ |
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