題名 | 松本清張社会評論集 U 事件と政治的ふんい気 |
読み | マツモトセイチョウシャカイヒョウロンシュウ 02 ジケントセイジテキフンイキ |
原題/改題/副題/備考 | T 「かなしき家の長たち」 「汚職の中の女」 「霧の中の教科書」 「わが政治的直言」 「汚職日本の病根」 「日蓮と社会背景」 「「檄」と二・二六との近似」 「「示談」への疑惑」 「世事と憲法(憲法公布二十五周年記念京都府民の集いでの講演)」■講演■ 「改悪の道は悲惨へ続く(「生かそう憲法二十五周年のつどい」の講演)」■講演■ 「税金に異議あり(犠牲の公平の要求)」 「「仲介」者の立場について」 U 「”黒い霧”は晴れたか(松川判決を傍聴して)」 「事件と政治的ふんい気」 「裁判にゆらぐ人権」 「松川裁判と広津和郎」 「下山事件「自殺論」について」 「司法権の独立と政治(「平賀書簡」訴追委決定をめぐって)」 「カンか科学か(機密文書「下山事件捜査報告」を読んで)」 V 「ハノイはどう考えているか」 「北ベトナム古代文化の旅」 「ハノイ再訪」 |
本の題名 | 松本清張社会評論集■【蔵書No0178】 |
出版社 | (株)新日本出版社 |
本のサイズ | A5(普通) |
初版&購入版.年月日 | 1976/08/30●初版 |
価格 | 980 |
発表雑誌/発表場所 | 「読売新聞・夕刊」 |
作品発表 年月日 | 1963年(昭和38年)9月9日〜9月10日 |
コードNo | 19630909-19630910 |
書き出し | 松川事件の最終判決があと二日に迫ってきた。もとより結果は予想を許さないが、各新聞紙は、検察側に新しいキメ手がないということで大体「上告破棄」(全員無罪)になりそうだという観測を暗示している。私も現在の松川事件の被告が全員無罪であることを信じている一人だが、もし、かりに判決がその通りに出たとして、次の問題は、では、松川の列車転覆をおこなった真犯人はだれかということになる。列車転覆は厳然たる事実だから、だれかがそれをやったことには間違いない。しかし、事件後十四年もたっている今日、しかも初期捜査以来間違った方向に事件捜査が進められて来たので、今となってはすでに真犯人の追及は非常に困難となっている。しかし、それでも、この追及を放棄することはできない。どのへんから捜査が間違ってきたか、その反省から逆にたぐってゆくことも一つの手がかりだし、もう一度ふり出しに戻って改めて真実の方向を探って進むのも一つのやりかたである。 |
作品分類 | 社会評論 |
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