松本清張_大奥婦女記 第十一話 米の値段

題名 大奥婦女記 第十一話 米の値段
読み オオオクフジョキトウボウ ダイ11ワ コメノネダン
原題/改題/副題/備考 ●シリーズ名=大奥婦女記
●全12話=全集(12話)
 1.
乳母将軍
 2.
矢島の局の計算
 3.
京から来た女
 4.
予言僧
 5.
献妻
 6.
女と僧正と犬
 7.
元禄女合戦
 8.
転変
 9.
絵島・生島
10.
ある寺社奉行の死
11.米の値段
12.天保の初もの
本の題名 松本清張全集 29 逃亡・大奥婦女記【蔵書No0014】
出版社 (株)文藝春秋
本のサイズ A5(普通)
初版&購入版.年月日 1973/06/20●初版
価格 880
発表雑誌/発表場所 「新婦人」
作品発表 年月日 1955年(昭和30年)10月〜1956年(昭和31年)12月
コードNo 19551000-19561200
書き出し 六代将軍の家宣が綱吉のあとをうけて、将軍職をついだ匆々の頃である。家宣が、まだ甲府家で綱豊といったころ、何かにつけて五大将軍の綱吉から冷視された。綱吉はわが子に将軍職を譲りたかったため、綱豊が邪魔になって仕方がなかった。自然、そのころの大奥も、甲府家に対して憎しみをもっていた。しかるに綱吉はどうしても世継ぎが出生しない。遂に彼は諦めて、嫌々ながら綱豊に世を譲った。綱豊が家宣と改めて将軍職につくと、今まで陽の当たらぬ場所にいた甲府系の女中たちは、「それ見たことか」「今度こそ、われらの世じゃ」とばかり、逆に綱吉時代の勢力を大奥から駆逐しはじめ家宣の愛した中臈に、左京の方というのがあった。はじめは、お喜世といって町医者太田宗因の女であった。老女玉江の部屋子に上がっていたのを、綱豊がその美貌を見て所望したのであった。
作品分類 小説(短編・時代/シリーズ) 7P×1000=7000
検索キーワード