〔(株)新潮社=黒革の手帖(下)(1980/06/25):【黒革の手帖】〕
題名 | 黒革の手帖(下) | |
読み | クロカワノテチョウ(ゲ) | |
原題/改題/副題/備考 | ●シリーズ名=禁忌の連歌 ●全4話 1.渡された場面 2.状況曲線/状況曲線(上)・状況曲線(下) 3.天才画の女 4.黒革の手帖/黒革の手帖(上)・黒革の手帖(下) |
●(株)新潮社=黒革の手帖(下) |
本の題名 | 黒革の手帖(下)■【蔵書No0085】 | |
出版社 | (株)新潮社 | |
本のサイズ | A5(普通) | |
初版&購入版.年月日 | 1980/06/25●初版 | |
価格 | 980 | |
発表雑誌/発表場所 | 「週刊新潮」 | |
作品発表 年月日 | 1978年(昭和53年)11月16日号〜1979年(昭和54年)2月14日号 | |
コードNo | 19781116-19790214 | |
書き出し | 四日間、安島からも島崎すみ江からも元子に電話はなかった。橋田常雄も店に姿を現さなかった。安島は江口老人に話をすすめてくれていると元子は思う。とくに待ったのは、すみ江からの連絡だった。「梅村」には、たとえ偽名でもこっちから絶対に電話をかけないことにしている。よそから電話がかかることは滅多にないというすみ江の立場を考えて、「梅村」のおかみや従業員らに不審を起こされないためである。五日目の午後1時前に、すみ江からようやく電話がきた。「ママさん。ご無沙汰しました。お変わりありませんか」すみ江の挨拶はいつも丁寧だった。「あら、あなたの電話を待っていたのよ」口先だけでなく、正直そうだった。「そうですか、済みません。この四,五日、思いがけずお店が忙しかったもんですから」「いま、どこから?」受話器の背後に、車の音と人の話し声とが入っていた。「一ツ木通りの赤電話からです。用達しにお店を出たついでです」「梅村」に住み込みのすみ江は自由な時間があまりないという。 | |
作品分類 | 小説(長編/シリーズ) | 538P×680=365840(271P+267P) |
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