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「男_13」
清張作品に登場する
男の名前に関する考察


同名の名前が増えた場合は追記として登録。
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その名は
一郎
(イチロウ)

●一郎
不在宴会
一郎 中央官庁の課長。宴会三昧の視察で九州一円を回る。
最期の北九州での宴会を断る、女と温泉地で待ち合わせ、女の遺体を発見。
魚住 一郎(ウオズミイチロウ)

考える葉

一郎 板倉彰英の腹心であり忠臣。板倉のために、多くの殺人事件に手を染める。
最後は崎津弘吉との対決になり、坑道に没する。がっちりとした体格で、三十前後、色が黒い。
杉田 一郎(スギタイチロウ)

寒流
一郎 B銀行の支店長。取引関係の割烹料理店の女将とできている。桑山常務の引き立てもあり出世街道に乗っている。
桑山に女を寝取られる。探偵社に探らせた、常務のスキャンダルを総会屋に持ち込むが、裏切られる。
身を賭して復讐に燃える。
沖野 一郎(オキノイチロウ)


「一郎」は、平凡な名前で、「二郎」・「三郎」とそれぞれ登場している。
二郎・次郎」で一度俎上に載せている。その時は「三郎」はなかったが、「万葉翡翠」で登場。
考える葉」の杉田一郎は、脇役で、主役級の社長の手下。忠義面で悪事に身を沈める小悪党、坑道で埋没して死亡する。
不在宴会」・「寒流」の一郎は、似たような立場の男として描かれているが、内容的にはかなり違う。
登場する一郎は、無残な最後ではなく、少し救いがあるがとても同情できる人物では無い。
自業自得的な結末とも言えるが、そう単純でも無い。



2024年11月21日


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