松本清張(1067)__憎悪の依頼

題名 憎悪の依頼
読み ゾウオノイライ
原題/改題/副題/備考  
本の題名 憎悪の依頼【蔵書No0068】
出版社 (株)新潮社
本のサイズ 文庫(新潮文庫)
初版&購入版.年月日 1982/09/25●初版
価格 320
発表雑誌/発表場所 「週刊新潮」
作品発表 年月日 1957年(昭和32年)4月1日号
コードNo 19570401-00000000
書き出し 私の殺人犯罪の原因は、川倉甚太郎との金銭貸借ということになっている。即ち、私が川倉に貸した金の合計九万円が回収不能のためということになっている。これは私の供述である。警察では捜査課長が念を押し、検察庁では係検事が首を傾けた。「たったそれだけの金でか?」とかれらは訊いた。私は答えた。「あなた方にとっては端た金かも分かりませんが、僕にとっては大金です」無論、私と川倉甚太郎との関係とか生活は、警察によって裏付け捜査されたが、私の自供を覆す何ものも出なかった。私は自供する原因によって起訴され、その原因による犯罪の判決を受けた。私は一審で直ちに服罪した。私は犯行の原因が単純であったせいか、刑量は軽い方である。だが、私は自己の刑量を軽くする企みのために、単純な原因を供述したのではない。実際は、本当のことを云いたくなかったからだ。
作品分類 小説(短編) 16P×680=10880
検索キーワード 金銭トラブル・別の動機・殺人・自称詩人・立ちション・嫉妬・殺人犯の独白・報告の真実