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買う女・売る女

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清張作品の題名は「黒の...」とか「霧の旗」・「波の塔」など「の」が多く使われている。

ぼんやり題名の特徴などを考えていたとき、その特徴を整理してみようと思い立った。

まさに蛇足的考察である!


No001 03/11/24 買う女・売る女

地方紙を買う女」 ・「馬を売る女

「地方紙を買う女」は、1957年。「馬を売る女」は、原題が「利」で、(【黒の線刻画】第三話として発表)

1977年の作品である。改題で「買う女・売る女」の語呂合わせの様になった。

もちろん特別な関係も無いようである。

「地方紙を買う女」は、その題の通りで、なぜ地方紙を買うのかが重要なテーマである。

「馬を売る女」は、社長秘書が主人公で、競馬の予想屋擬きのアルバイトをしている。

その予想の情報源は社長に掛かってくる電話である。

二つの題は、具体的に内容を示している点では似ているが、内容に関わる意味はかなり違う。

ある意味、小説の題名の一つの典型でもあろう。

2003年11月24日記

【影の車】第七話『鉢植えを買う女』」を忘れていた。(2004年4月4日追記)