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疑問 06 蛇足的疑問 『松本清張事典』 と 欠落していた「暗い血の旋舞」 |
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●欠落していた『暗い血の旋舞』 きっかけは忘れたが、今年(2018年)になって、蔵書に『暗い血の旋舞』が無いことに気がついた。 1月21日の更新時の編集後記にも書いたが >たしか、蔵書としてあったと思うが探しても見つからない。 >それに、このホームページにも蔵書として登録がない。 >ハードカバーの本で特徴のある表紙だったと記憶している。 >単純に記憶違いか? もう一度探してみよう... >「暗い血の旋舞」が無い!? ●上記の本である 蔵書の登録がないという事は、購入していないということだろうが、未購入のリストにも無い。 「暗い血の旋舞」は、今でも容易に手に入る。 なんとも不思議な気分で、よくよく調べてみたら分かった。 私のホームページの登録の基本は、 【松本清張事典】 歴史と文学の会〔編〕 出版社 勉誠出版(1998/06/10●初版) 依拠しています。 作品発表の時期、作品名などがそうです。 年譜として掲載されている、1987年には、『紙碑』が記載されているだけである。 ただ、作品紹介の50音検索では、「く」の欄に掲載がある。 そして、全作品一覧にも、『暗い血の旋舞』として登録がある。なぜか『』付きである。 凡例にも、『』付きの説明がないし、ざぁ〜と見たが他にはないようである。 『暗い血の旋舞』は書き下ろしの作品である。 本の帯には >ミツコの生涯、それは >揺れる「時代の伝記」でもあった。 >巨匠、渾身の書き下ろし350枚 NHK特集「ミツコ−二つの世紀末」との共同取材作品 と、なっている 『』付きは、”共同取材作品”の意味合いがあるのかもしれない。 面白いことに 『松本清張の残像』藤井康栄著(文春新書:(2003/12/20●初版))の年譜にも、1987年の欄には 『暗い血の旋舞』の記載が無いのだ。 こうなると、松本清張全集はどうか...私の蔵書『松本清張全集全38巻』で、1974年5月20日発行なので 当然、記載が無い。後に発行された、全66巻(第66巻)は発売日が1996年03月21日なので何らかの記載が あるはずである。調べてみよう。と、思っていたが、全集第64巻 (両像・森鴎外/暗い血の旋舞/形影 菊池寛・佐々木茂索 )に収録されている。 また、『松本清張』昭和と生きた、最後の文豪(別冊太陽:2006年6月22日初版)の特別企画 ”松本清張初刊行本全装幀・主要作品系統図を一挙掲載!”に『暗い血の旋舞』そのものが取り上げられている。 その中の清張略年譜にも記載がある。書き下ろしの明記もある。 清張作品の書き下ろしは珍しいようだ。 私の記憶が混乱したのは、もう一つ原因があった。 松本清張記念館企画展 図録:伯爵夫人ミツコ ヨーロッパに咲いた華−松本清張「暗い血の旋舞」 が、記憶にあり、蔵書があったような気分になっていたようだ。 今回、たまたま見落としていたのを発見したが、 【松本清張事典】 歴史と文学の会〔編〕 出版社 勉誠出版 (1998/06/10●初版)に 未掲載の作品も少なからずあるようだ。 たとえば『山中鹿之助』も掲載がなかった。 松本清張全集(全66巻/ 64巻):.両像・森鴎外/暗い血の旋舞/形影 (菊池寛と佐佐木茂索) 2017年2月21日登録/2018年6月28日改 |