松本清張_付論_上毛野国陸行

題名 付論 上毛野国陸行
読み フロン ジョウモウノクニリッコウ
原題/改題/副題/備考 付論
●古代史の空洞をのぞく
●高松塚壁画の年代推説
●高松塚の製作年代再論
●聖徳太子の謎
●私の万葉発掘
上毛野国陸行
本の題名 松本清張全集 33 古代史疑・古代探求【蔵書No0116】
出版社 (株)文藝春秋
本のサイズ A5(普通)
初版&購入版.年月日 1974/03/20●初版
価格 1200
発表雑誌/発表場所 「藝術新潮」
作品発表 年月日 1972年(昭和47年)12月号
書き出し 十一月四日朝の東京は前夜来の濃霧で、高速道路は通行止め、上野発の列車は三十分も遅れて発車という珍しさだった。わたしの家から上野駅までは車でも相当時間がかかる。三十分の遅発とは知らず、八時半発には間に合わないだろうとの懸念から、そのまま車を七号環状線に曲げて大宮に出て、バイパスから中仙道を辿ったのだが、深い霧は関東平野の南部をすっぽりと覆い、ひどいところでは五メートル先の樹木が見えない。同行は編集部のN君。編集部のつもりでは、わたしが『芸術新潮』「遊史疑考」(のち『遊古疑考』として刊行)で、古墳の「謎に挑んだ」ので、上野国の古墳群をみせてやろうというつもりらしいが、わたしもここはぜひ眼にしておきたいと思っていた。しかし、毛野の国の「謎」には少しもふれる了簡はないので、ただ編集部のプランに従って見学に赴くことにした。 
作品分類 随筆/古代史
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