松本清張(1028)_疵(改名)

(原題=きず)

題名
読み キズ
原題/改題/副題/備考 【重複】〔中央公論社=五十四万石の嘘〕
(原題=きず)
本の題名 松本清張短編全集4 殺意【蔵書No0196】
出版社 (株)光文社
本のサイズ 新書(KAPPANOVELS)
初版&購入版.年月日 1964/01/15●3版2002/10/25 没後10年記念企画復古新版
価格 848+税(5%)/古本 300(税5%込み)+送料340
発表雑誌/発表場所 「面白倶楽部」新春増刊号
作品発表 年月日 1955年(昭和30年)1月
コードNo 19550100-00000000
書き出し 黒田甲斐守長政が豊前中津から筑前福岡に国替えになって、まもないころである。家中に木谷太兵衛という者がいた。木谷は元からの家臣ではなく、領内に土着の豪族であったが、長政が筑前に入部したさいに、新しく付いたのである。いったい、そのころは、各地の土着の豪族は新領主になじまず、反逆することも珍しくなかった。現に長政も豊前にいた時、宇都宮鎮房という土豪に手を焼いている。それで、おとなしく黒田家の手に付いた木谷に対して長政は宥和の意味もあって厚遇していたが、それに狎れたのか、木谷は先祖代々の土地に引っこんで、だんだん出仕をおこたるようになった。木谷は長政から催促があっても、病気を言いたてて五ヵ月以上も福岡に出てこなかった。木谷が籠もっている土地は福岡から五里ばかり離れた山の中だった。
作品分類 小説(短編・時代) 45P×510=22950 
検索キーワード 衆道・男色・藩主・豪族・海賊・刀疵・吉原・老人・馬回り役・口止め・十俵・筑前・町医者