松本清張_清張通史5 壬申の乱

題名 清張通史5 壬申の乱
読み セイチョウツウシ5 ジンシンノラン
原題/改題/副題/備考 ●シリーズ名=清張通史
●全6話
1.
邪馬台国
2.
空白の世紀
3.
カミと青銅の迷路
4.
天皇と豪族
5.壬申の乱
6.寧楽
本の題名 清張通史5 壬申の乱【蔵書No0163】
出版社 (株)講談社
本のサイズ A5(普通)
初版&購入版.年月日 1979/05/30●初版
価格 850
発表雑誌/発表場所 「東京新聞」
作品表発表 年月日 1976年(昭和51年)1月1日〜1978年(昭和52年)7月6日
コードNo 19760101-19780706
書き出し 吉野の鮎  天智十年(六七一)十月二十日、吉野の離宮(奈良県吉野町宮滝付近とする説が強い)に入った大海人皇子は近江京から自分にしたがってきた舎人たちをあつめていった。「わたしは仏道の修行にはいる。ともに仏道に入ろうとする者はここにとどまれ。もし官につかえて出世しようと思う者は遠慮なく近江にかえるがよい」皇子からはなれる者はなかった。大海人皇子がふたたび舎人をあつめて同じことをいうと、こんどは半数が近江朝廷に帰り、半数は残った。大海人皇子はひたすら近江からの疑念を解くことにつとめる。かれの胸中からは異母兄古人皇子の先例が去らなかったであろう。古人皇子(舒明天皇の子。母は蘇我馬子の娘法提郎媛)は蘇我入鹿が中大兄皇子(天智)に暗殺されたあと、皇位を辞して僧となりこの吉野にひっこんだが、その翌年には早くも謀反を図ったという罪で中大兄のさしむけた兵に殺されている(六四五)。中大皇子にとって自分の即位のためには異母兄の古人皇子が邪魔だった。
作品分類 古代史(通史/シリーズ) 256P×540=138240
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【帯】壬申の乱は果たして「皇位簒奪」をねらう「叛乱」だったのだろうか。『日本書紀』が敢えてしるさなかった動乱の真相を、鋭い史眼をもって推理し、天智・大海人・大友をめぐる人間ドラマを再現する。皇位継承をめぐる権力闘争の渦は、持統朝における大津皇子・高市皇子の謎の死へとひろがる。律令制の虚実を衝き古代国家確立期の激動をみごとに描き切る。