松本清張(1068)或る「小倉日記」伝

題名 或る「小倉日記」伝
読み アル「コクラニッキ」デン
原題/改題/副題/備考  
本の題名 松本清張全集 35 或る「小倉日記」伝・短編1【蔵書No0106】
出版社 (株)文藝春秋
本のサイズ A5(普通)
初版&購入版.年月日 1972/02/20●初版
価格 880
発表雑誌/発表場所 「三田文学」
作品発表 年月日 1952年(昭和27年)9月号
コードNo 19520900-00000000
書き出し 昭和十五年の秋のある日、詩人K・Mは未知の男から一通の封書をうけとった。差出人は、小倉市博労町二八田上耕作とあった。Kは医学博士の本名よりも、耽美的な詩や戯曲、小説、評論などを多くかいていて有名だった。南蛮文化研究でも人に知られ、その芸術は江戸情緒と異国趣味とを抱合した特異なものといわれていた。こうした文人に未知の者から原稿が送られてくることは珍しくない。が、この手紙の主は詩や小説の原稿をみてくれというのではなかった。文意を要約すると、自分は小倉に居住している上から、目下小倉時代の森鴎外の事蹟を調べている。別紙の草稿は、その調査の一部だが、このようなものが価値あるものかどうか、先生にみて頂きたい、というのであった。田上という男は当てずっぽうに手紙を出したのではなく、Kと鴎外との関係を知っての上のことらしかった。
作品分類 小説(中編) 66P×1000=66000
検索キーワード 森鴎外.KM.障がい者.福聚寺.東禅寺.護聖寺.広寿山.一人息子.コケットリイ.日記.採取